...熱帯地方で突然降る雨は、それが耳に入れば入る程、猫を煩わすが、猫は特に水が耳に入ることを嫌う...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...もはや出張を煩わすまでもないと...
井上円了 「おばけの正体」
...どういう方面に二葉亭の力を煩わす意(つもり)があったか知らぬが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...慰者(なぐさめて)とは名のみで実は人を苦(くるし)め煩わす者であるとの意...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...先に新兵衛餅を教えてもらった畑中氏をまたまた煩わすと...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...あなた方のためにあえて先生を煩わすに至ったのはいささか因縁があるので...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...治療は櫛田医師を煩わすことにして...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その後もこの研究所の財政問題などで心を煩わすことが多かったようである...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...それは先生を煩わすことなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...水道の取付けにまで先生自身を煩わす始末であった...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...代って御返事を煩わす訳には参りませんでしょうか? もし御差支ある際は病中代筆なる旨記して私の名でもよろしうございますから...
野呂栄太郎 「平野義太郎宛書簡」
...形式的な訊問などで皇帝を煩わす必要はないと思うよ...
久生十蘭 「魔都」
...こんな時間に先生の手間を煩わすなんて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...他の図工を煩わすに及ばす...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...商主かの牝馬飛んだものを生んでわが群馬を煩わすと悪(にく)む事大方ならず...
南方熊楠 「十二支考」
...一度は必ず貴下のお手数を煩わすに違いないであろう...
夢野久作 「暗黒公使」
...子分の手を煩わすのは...
吉川英治 「江戸三国志」
...」ただ任運(にんぬん)にして心を煩わすなかれ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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