...ただいかにしてこの間を過ごすべきかとのみ思い煩う...
大杉栄 「獄中消息」
...とのこの一事をのみ思い煩うものとなってしまうであろう...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...二にも金銭と唯それのみを思ひ煩うて一日も安んぜぬ様に成るに違ひない...
丘浅次郎 「人類の将来」
...返す言葉のはしたなしと思はれんなど思ひ煩うてお在(は)すにこそ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...なんの思い煩うこともなく...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...時々煩うのは溜飲位であった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...それで人の上(のぼ)り煩(わずら)う所は春もまた上り煩うと見え...
中里介山 「大菩薩峠」
...何の思い煩う様子もなく神妙に答えます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...だが僕には思い煩うことを許してくれたまえ...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
...美娼トニスを思い煩うたが...
南方熊楠 「十二支考」
...内腫を起し一生煩う誠に毒木だと...
南方熊楠 「十二支考」
...短命な人は皆こんなふうに煩うものだとか申します」と言った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...これを悲しみ煩うのもまた一つの病であって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...無欲に住まず名誉にのみ煩う...
柳宗悦 「工藝の道」
...どうしてもとの美しさに復(かえ)ろうかと案じ煩うごとくに見えた...
柳田国男 「雪国の春」
...二人の中のどちらであろうかと思い煩う念力のために...
横光利一 「上海」
...「明日のことは思い煩うことなかれ...
横光利一 「夜の靴」
...私はいろいろな事を考えたあとでいつも「明日の事を思い煩うな」という聖語を思い出し...
和辻哲郎 「ある思想家の手紙」
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