...葉の茂みの間で小さな菱形の窓硝子が月影に煌めいた...
アーヴィング 高垣松雄訳 「クリスマス・イーヴ」
...どこへ行(い)つても垣根(かきね)の上(うへ)に主(しゆ)の御血潮(おんちしほ)は煌々(ぴかぴか)してゐる...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「浮浪学生の話」
...空気清澄にして夜ごとに煌々(こうこう)たる満天の星辰(せいしん)を仰ぎ得たるアラビヤ地方に住みて...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...旗田氏の部屋には電灯が煌々と点っていたといったじゃないか」「今吾々は一つの演習をやっているんだが...
海野十三 「地獄の使者」
...煌々(こうこう)たる水中灯の光を浴びて...
海野十三 「地球要塞」
...心の鏡は煌として...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...夏の真紅な日光があらゆる物の上に煌々(こうこう)と光っていた...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...諸隊あまねく煌々と篝火を燒きて宣んすらく...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...眼の届く限り煌々と見渡せるし...
豊島与志雄 「道連」
...煌々(こうこう)と灯をかがやかす両側の商店から...
永井荷風 「寺じまの記」
...之(これ)を仰(あふ)げば眩(まば)ゆさに堪(た)へぬやうに其(そ)の身(み)を遙(はるか)に煌(きら)めく日(ひ)の光(ひかり)の中(なか)に沒(ぼつ)して其(その)小(ちひ)さな咽(のど)の拗切(ちぎ)れるまでは劇(はげ)しく鳴(な)らさうとするのである...
長塚節 「土」
...燉煌(とんこう)出土の降魔図(ごうまず)の中に八戒がいたのである...
中谷宇吉郎 「『西遊記』の夢」
...この煌々(こうこう)たる天に...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...池の岸のアーク灯が煌々と冴え返り...
久生十蘭 「魔都」
...煌々(こうこう)たるこの照明の中では誰にも何ら不思議なものとも怖ろしいものとも思われない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...光は十数個の煌々たる青白い火柱になった...
武者金吉 「地震なまず」
...建物と建物とのまわりに煌然(こうぜん)として輝いていた...
室生犀星 「幻影の都市」
...なお煌々(こうこう)たる士心の不屈さが...
吉川英治 「新書太閤記」
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