...草秣場(まぐさば)の焼けるのを望見する件(くだり)である...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...焼けるまでは、おかみさんは、ここに煙草店をひらいていた...
海野十三 「一坪館」
...・わらやしづくするあかるいあめの・のびあがりのびあがり大根大根・夕焼ける木の実とし落ちたどんぐり・こんなところに水仙の芽が...
種田山頭火 「其中日記」
...焼けるのを待つあひだ...
徳田秋聲 「和解」
...肉の焼ける匂いがする...
永井隆 「長崎の鐘」
...奴等聴くのだいい麺麭の焼ける音...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...焼けるような心持で...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...妹があんなに兄の世話が焼けるものか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...咽喉(のど)が焼けるやうに乾いた...
林芙美子 「浮雲」
...自分の家が焼けるのに見とれてゐた...
原民喜 「溺死・火事・スプーン」
...ロウソクのロウの焼ける匂いをかぐとトタンに...
三好十郎 「冒した者」
...一度にどれ位の炭が焼けるのかな?金吾 へえ? そうでやすね...
三好十郎 「樹氷」
...今度は火箸(ひばし)で円い蓋の端を強く押すと円形の鍋が自分でクルリと裏返しになって両面を自由に焼ける...
村井弦斎 「食道楽」
...胸の奥のところが焼けるように苦しいの...
山本周五郎 「青べか物語」
...物の焼ける音と、火の唸(うな)りの中に、咳(せき)の声が聞えたようであった...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...客は鰻の焼けるまで香の物で一杯...
山本笑月 「明治世相百話」
...燃(も)え限(き)れない籾殻(もみがら)の煙や米の焼ける匂いが野をつつんでいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...ちゃんとお菓子が焼けるよ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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