...何一つ然るべき処置も取らない内に...
芥川龍之介 「疑惑」
...修禪寺の然るべき坊さんに聞きたまへ...
泉鏡花 「遺稿」
...漸く御高年に及びて然るべき官位を拝受なされたはうがよろしいかと存じます...
太宰治 「右大臣実朝」
...もう一節も二節もあつて然るべきものだと思つた...
田山録弥 「三月の創作」
...矢張それにつゞいてゐると言つて然るべきであらうと思ふ...
田山録弥 「自他の融合」
...ともかく芸術という部類に入れて然るべき映画を指すのである...
戸坂潤 「映画芸術と映画」
...だが実際さということはもっと実際的に考えられて然るべきだ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...校長さん達こそ同情されて然るべきものかも知れない...
戸坂潤 「社会時評」
...彼は自分でよく心得ていた――然るべき事態に立ち到りさえすれば...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...各然るべき著述をしてよいのである...
内藤湖南 「章學誠の史學」
...それが然るべき港々から段々内地に入つて來て...
内藤湖南 「日本上古の状態」
...しかも胆力以上に難有がつて然るべき能力が沢山ある様に考へられる...
夏目漱石 「それから」
...これを断行するに躊躇(ちゅうちょ)する自分の方にこそ寧ろ不安の分子があって然るべき筈だ...
夏目漱石 「それから」
...たいして歓迎せず自己の館に泊めぬにしても、然るべき旅宿、多くは寺院に案内して、相応の待遇をなしたものだ...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...然るべき地位で働くことを叶えてやって下さい...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...名器は来歴が明らかであつて然るべきと思ふので一言書き添へる...
柳宗悦 「赤絵鉢」
...吉岡方の然るべき者らしく思える...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それぞれ然るべき家の子であった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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