...誰か然るべき相手を定めて結婚することになりました...
芥川龍之介 「結婚難並びに恋愛難」
...川向うは少し遠すぎるし――と云ってほかに然るべき所もないから...
芥川龍之介 「妖婆」
...然るべき口実を考えるのか――それも彼には判然しないような心もちがした...
芥川龍之介 「路上」
...――いずれ然るべき事情があってさ...
芥川龍之介 「路上」
...而も然るべき大きさの軟体動物は...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...かうしたどの話、いづれの場合にも、あつて然るべき、冒險の功名と、武勇の勝利がともなはない、熱海のこの按摩さんは一種の人格しやと言つてもいゝ、學んで然るべしだ...
泉鏡花 「遺稿」
...以来のところは十分に御警戒あって然るべきことと存じます...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...窕子の二人の姉は皆なそれぞれ然るべきところへと嫁いで行つてゐた...
田山花袋 「道綱の母」
...ル・ボンの群衆心理学にまで移行して然るべきではないか...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...例えば当然無条件に支那側が恐縮して然るべき例の不敬事件に就いても...
戸坂潤 「社会時評」
...当然あり得て然るべきことだ...
戸坂潤 「社会時評」
...それが然るべき港々から段々内地に入つて來て...
内藤湖南 「日本上古の状態」
...今の世士農工商の階級既に存せずといへども利のために人の道を顧みざる商賈(しょうこ)の輩(やから)は全く人の最下に位せしめて然るべきなり...
永井荷風 「書かでもの記」
...人間(にんげん)は熱誠を以て当(あた)つて然るべき程に...
夏目漱石 「それから」
...人がその咎められて然るべき点について...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そうして日本のJ・I・Cにまだ然るべき中心人物が居ないために...
夢野久作 「暗黒公使」
...稽古をお励みあって然るべきに...
吉川英治 「剣の四君子」
...然るべき厳粛さの裡に埋葬され...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
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