...旗本の二男坊の無頼な生活の中にも見出されるのを思う...
田中英光 「さようなら」
...自然現象のように自由で無頼な放浪者を気取っていたのかも知れない...
谷譲次 「踊る地平線」
...国籍不明の「巴里の影」の一つになりすました気で大いに無頼な自己陶酔にひたっている最中...
谷譲次 「踊る地平線」
...どうせ無頼な戯作者だと六樹園は三馬を卑しめて見ていたが...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...蒙昧無頼な日本人」の一団で...
久生十蘭 「南極記」
...無頼なる細君が跋扈(ばっこ)して良人を窘(くる)しめ...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...それが平家に対して無頼な振る舞いとはのう...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...無頼な職人の恫喝(どうかつ)が...
本庄陸男 「石狩川」
...然るに極めて懶惰無頼なる市井の一文人たる私は明治初世の持凶器強盗清水定吉がのちにその情人たりし五分珠のお藤との最初の出会の舞台面としてのみ...
正岡容 「山の手歳事記」
...土伝に唐の時民丁五百余口あって皆無頼なり...
南方熊楠 「十二支考」
...やがてエジプト王の無頼な役人の前に哀れむべき哀訴者となり下った...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...無頼なかまの喧嘩(けんか)といったけしきで...
山本周五郎 「竹柏記」
...無頼ななかまと喧嘩(けんか)をして...
山本周五郎 「やぶからし」
...奔放無頼なる心理遺伝の内容を洩らすまいとして...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...「なにっ」無頼な眼つきが一せいに後ろを向いた...
吉川英治 「私本太平記」
...無頼な僧のうちに...
吉川英治 「親鸞」
...「さような身持ちのわるい無頼な人間と分り切っていながら...
吉川英治 「親鸞」
...無頼な命知らずも...
吉川英治 「随筆 新平家」
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