...政治家にとつて最も無難な行(や)り方(かた)は...
薄田泣菫 「茶話」
...一番無難なのは、哲学者なぞ御馳走しない事だが、もし達(たつ)て饗ばなければならないとすると(渋沢男(だん)が孔子を先生扱ひにするやうに、一体富豪(かねもち)は凡(すべ)て哲学者が好きらしい...
薄田泣菫 「茶話」
...然(しか)し博士でもまだ思ひ付かない無難な方法が一つ残つてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...神様に預けた方が一番無難なからだ...
薄田泣菫 「茶話」
...無難なところだろうじゃないか...
太宰治 「惜別」
...こうしたごく平凡な無難な生活をしている貴族の青年に...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...伏しては哲学研究生のための無難な解説・手引・研究・の書物の出版である...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...田辺博士の哲学は有態に云って最も無難な常識的テーゼをばその結論とする場合が多いようだ...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...遙かに無難な建前に立つことが出来る...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...一方「国是に合はぬ」事は何処迄も厳酷に懲罰して仮借する処がないと云ふ「恐ろしさ」を諸侯に示すには得易からざる無難な好材料であつた...
長與善郎 「青銅の基督」
...一つも無難なるものなし...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...情景相応した気持のよい出来栄えで乱れ髪の中では最も無難な歌の一つに数へられる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...ただそれ無難なるは主観的の句のみならんか...
正岡子規 「病牀六尺」
...あの人だけは入道してから真価が現われた人のように見受けます」「その娘というのはどんな娘」「まず無難な人らしゅうございます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...無難な仮名字を手本にいろいろ集めたものだが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...比較的無難なものを選んできても...
柳宗悦 「工藝の道」
...私たちの古い亭主族をこうシツケてきた社会の過去罪といっておけばいちばん無難な言い方であるかもしれぬ...
吉川英治 「押入れ随筆」
...もっとも無難な戦法と思いますが」秀吉は...
吉川英治 「新書太閤記」
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