...望み瞻(み)る方嚮(はうかう)に從ひて無遠慮なるまで肢體の尺を縮めたる遠近法は...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...甲田は對手の無遠慮な物言ひを不愉快に思つた...
石川啄木 「葉書」
...妹は本当に勝気な無遠慮な女であつた...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...あと幾人でも見せてやるわ」天井裏からおかしそうに響いてくる無遠慮な笑い声は...
海野十三 「怪塔王」
...無遠慮なヨタはいつもの通り...
種田山頭火 「行乞記」
...此大きな無遠慮な吾儘坊(わがままぼっ)ちゃんのお客様の為に...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...無遠慮なる討論家なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...無遠慮なのが多くて...
豊島与志雄 「肉体」
...無遠慮な外国人の客が少い故であろうか...
豊島与志雄 「北支点描」
...当時の掟(おきて)にいわゆる挑発的言論という無遠慮な言葉をもらすことがあった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...浅井君はたとい内裏拝観(だいりはいかん)の際でも落葉を振いおとす事をあえてする無遠慮な男である...
夏目漱石 「虞美人草」
...その無遠慮な点に存する事を否(いな)み難(がた)い...
新渡戸稲造 「ソクラテス」
...寿美子の明けっ放しな無遠慮な態度は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...やめよがしに無遠慮な大あくびをされたり...
正岡容 「わが寄席青春録」
...無遠慮な風儀とを持つ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...そして孫右衛門の無遠慮なような世辞を面白がって...
森鴎外 「安井夫人」
...愚かなる精(くわ)しい智慧の無遠慮な跋扈(ばっこ)にあるであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...無遠慮な眼をもって...
吉川英治 「新書太閤記」
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