...死骸の中にも、無論のこと、二人を探しあてることは、出来なかった...
海野十三 「空襲葬送曲」
...それから後は無論のこと職業意識をもって説教をし...
海野十三 「振動魔」
...永島たち三人は無論のこと...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...蔭口だの邪推だのは無論のことですわ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...だが無論のこと、この批評性の機能と実証性の機能とは、単に今云ったように区別対立しているだけではなくて、至極複雑ではあるが、併し一定の連関関係に這入っていなくてはならない...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...無論のこと夫々の時代に於ける人間によるのではあるが...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...全く始めから誘導的であることを心がけない理論は無論のこと...
戸坂潤 「科学方法論」
...一層の人気になるのは無論のことであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...すると物和(ものやわ)らかな豆腐屋の隠居が、「先生、それではいかがでゲスな、物の本に出ておりまする昔の英雄、豪傑といったような者も、みな『様』づけでお呼びになりますか」「そうだとも、無論のことだ、英雄、豪傑というものは神様の次だ」「そう致しますると先生、弓削道鏡様(ゆげのどうきょうさま)が和気清麻呂様(わけのきよまろさま)を……」「そうだとも」「楠正成様が足利尊氏様に亡ぼされ……」「その通り」「曾我の兄弟様が工藤祐経様(くどうすけつねさま)をお討ちになった……」「それに違いないじゃねえか」「太閤様のところへ、石川五右衛門様が盗賊にお入りになった……」「そうだとも」「それじゃ先生、どちらがいい人間だか、悪い人間だか、わからなくなっちまいますね」「べらぼう様、天のような広い心を持て...
中里介山 「大菩薩峠」
...その他の誰をも発見することのできなかったのは無論のことです...
中里介山 「大菩薩峠」
...相方の女は無論のこと...
中里介山 「大菩薩峠」
...不健康性はプロレタリアの鬪爭のためには無論のこと...
平林初之輔 「政治的價値と藝術的價値 マルクス主義文學理論の再吟味」
...門や塀は無論のこと...
牧野信一 「鏡地獄」
...吸水紙は無論のこと...
牧野富太郎 「若き日の思い出」
...……それから二種類の毒薬の分析は無論のこと...
夢野久作 「暗黒公使」
...無論のこと、彼もつづく...
吉川英治 「江戸三国志」
...このような場合は、無論のこと、探査者の精神は――死からの逃亡者と同様――未来の時代を異種族の身体のまま生きることになる...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...無論のことやくざ者だよ...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??