...要求に應じていい加減な原稿を送つてやらないのは無論のことである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...尋常六年生のおさよは無論のこと...
犬田卯 「米」
...その医者は無論のこと...
海野十三 「恐しき通夜」
...西の方はずっとペルシャから小アジアは無論のこと...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...一般の同情が集まるのは無論のこと...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...量から云ったら無論のこと...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...一層の人気になるのは無論のことであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...すると物和(ものやわ)らかな豆腐屋の隠居が、「先生、それではいかがでゲスな、物の本に出ておりまする昔の英雄、豪傑といったような者も、みな『様』づけでお呼びになりますか」「そうだとも、無論のことだ、英雄、豪傑というものは神様の次だ」「そう致しますると先生、弓削道鏡様(ゆげのどうきょうさま)が和気清麻呂様(わけのきよまろさま)を……」「そうだとも」「楠正成様が足利尊氏様に亡ぼされ……」「その通り」「曾我の兄弟様が工藤祐経様(くどうすけつねさま)をお討ちになった……」「それに違いないじゃねえか」「太閤様のところへ、石川五右衛門様が盗賊にお入りになった……」「そうだとも」「それじゃ先生、どちらがいい人間だか、悪い人間だか、わからなくなっちまいますね」「べらぼう様、天のような広い心を持て...
中里介山 「大菩薩峠」
...年には無論のこと...
夏目漱石 「道楽と職業」
...米雑穀は無論のこと...
柳田國男 「歳棚に祭る神」
...小切手としては無論のこと...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...……それから二種類の毒薬の分析は無論のこと...
夢野久作 「暗黒公使」
...無論のこと、彼もつづく...
吉川英治 「江戸三国志」
...インクによる線画は無論のこと明白なぺてんだとして馬鹿にされて終わりだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...なにより異常だったのは、無論のこと、遺体の状態だった――人間だけでなく犬のも...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...無論のこと我々は最も厚手の毛皮を着込んだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...どうしようもなくなれば岩削り法に訴えてもいいのだ――さらに、無論のこと、本当に迷子になってしまった場合ですらどれかの経路を上に辿って行けば良く、十分時間を掛ければ試行錯誤の末いずれは日光の下に出られるだろう...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...人類の習慣・態度との類似性は、無論のこと、高度に抽象的な要素が関係する領域に於いて最も顕著だったが、他方では有機生命体全てに共通する基礎的で非特異的な諸衝動が関わる場面に於いても優勢だった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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