...これは勿論独逸人(ドイツじん)の――或は全西洋人の用法を無視した新例である...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...味噌(みそ)さえしこたますってくれればいちばんええのだが」と事務長は船医の言葉を無視した様子で...
有島武郎 「或る女」
...殊更に作る心算で個性を無視した虚偽なものは歌いたくないのだ...
違星北斗 「北斗帖」
...僕はその地方色というものを無視したいのである...
高村光太郎 「緑色の太陽」
...Huyghens, Young が微粒子説を打破したのもファラデーが action at a distance を無視したのでも...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...もしこの歴史的運動が歴史的全体の運動からの制約を無視したものであるならば...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...誰もそれを知らないのでもなく忘れたり無視したりするのでもない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...測定に於ける精密度の限界という問題を無視した話しで...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...それが皆時間を無視したやうなもので...
内藤湖南 「大阪の町人學者富永仲基」
...余りに無視した二人の振舞に...
直木三十五 「南国太平記」
...そうした単純な科学による世界考察を無視した・全然別の側からの世界評価によってもまた同じことだと彼には思われた...
中島敦 「狼疾記」
...しかしビートリスは無視した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...医師はその声を無視した...
本庄陸男 「白い壁」
...それほど約束を無視したものだった...
牧逸馬 「助五郎余罪」
...固よりフォイエルバッハも人間と人間との關係を全く無視したのではない...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...しかし道理を無視したものが成功するか...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...その出て行くときの彼女の礼節を無視した様子には...
横光利一 「花園の思想」
...殆んど剣も生死も無視したやり方...
吉川英治 「江戸三国志」
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