...森村は見向きもせずに前どおりな無表情な顔を眼の前の窓の鴨居(かもい)あたりに向けたままで...
有島武郎 「星座」
...無表情な金色の顔が...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...無表情な顔をしていました...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...無表情な顔をならべて関釜(かんぷ)連絡T丸の船艙へ流れこむ朝鮮人の白衣(びゃくえ)の列...
谷譲次 「踊る地平線」
...無表情な中にも自然と愛嬌(あいきょう)のある面立(おもだ)ちをしていた...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...無表情なのは好かぬと見え...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...あの無表情な面に深刻な反省があり...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼は無表情な顔で煙草に火をつける...
原民喜 「おふくろ」
...いつもの無表情な顔で...
久生十蘭 「あなたも私も」
...彼は無表情な顏して...
正宗白鳥 「吉日」
...村子は白い無表情な顔で佐山の方を見ている...
三好十郎 「胎内」
...静かな無表情な語調で)いつだか僕等の間で議論をしたことがあるんです...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...無表情な顔つきであった...
山本周五郎 「さぶ」
...それは口までつきあげてきたが、硬い、無表情な、杉乃の顔を見ると、つい云いそびれて、そのまま外へ出た...
山本周五郎 「竹柏記」
...その男は石のように冷たい無表情な顔で...
山本周五郎 「風流太平記」
...魯鈍で無表情な助の顔が...
山本周五郎 「風流太平記」
...無表情な両眼を一パイに見開いて...
夢野久作 「二重心臓」
...無表情なうちにもありありと狼狽のいろを示して...
吉川英治 「親鸞」
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