...無為無能なる閣下の警察の下(もと)に...
芥川龍之介 「二つの手紙」
...一番無智無能な自分が何にも出来ずに家の中でぐず/\してゐるのだ...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...且つ無能なるをあはれむ...
薄田泣菫 「独楽園」
...誰は無能なのに高給を食んでいるなどと不平をいうものもありそうだが...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...どうにかなろうという無能な思念で...
太宰治 「東京八景」
...もうなんの役にも立たない無能な婆(ばあ)さんになったと言った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無能な精神の松葉杖(まつばづえ)を捨て去り...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無能な好人物だったがな...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...隻手の無能なるを知るが故(ゆえ)である...
夏目漱石 「虞美人草」
...無能なところが上等なのである...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...無能な道案内だとは思つたがあきらめることにして...
野上豐一郎 「湖水めぐり」
...「無能な肯定――」と公言して明らかにフランクを誹謗(ひぼう)した...
野村胡堂 「楽聖物語」
...つく/″\やってゝいやになる、無能なることよ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...」父は島田の醫術の無能なことを例を擧げて話してゐたが...
正宗白鳥 「避病院」
...無能な現代教育の心臓を刺す短剣である...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...つまり極度に文化程度の低下した無知無能な性格を表わしております...
夢野久作 「鼻の表現」
...なんたる無能な将軍か...
吉川英治 「三国志」
...敵を屈服せしめないでいるのが――無能な長陣のように...
吉川英治 「新書太閤記」
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