...無為無能なる閣下の警察の下(もと)に...
芥川龍之介 「二つの手紙」
...いくら好人物で無能な校長でも...
石川啄木 「葉書」
...外界に対して絶対に無能なものと化する...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「結婚と恋愛」
...一番無智無能な自分が何にも出来ずに家の中でぐず/\してゐるのだ...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...エセックスは無能なのではないか...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...法官席の下のテーブルについてるやくざな無能な顔つきの男...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...つく/″\やってゝいやになる、無能なることよ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...私の状況がどれほど惨めなものかを!――無能な医者たちのため容態を悪化させられながら...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven、ロマン・ロラン Romain Rolland 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...父は哀れで無能な犯罪人だったが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...何も出来ない無能な女は軽蔑に値すると...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...「――旧仙台藩のご一門にあたる伊達どののご家老阿賀妻氏です、開拓の仕事については拙者の盟友です、覚えておきなさい――全く」と彼は初めて阿賀妻に向って話しだした、「これだから困りますよ、中央のものは現地の事情をわきまえず軽べつすることだけを知っておる、無能な、昔の幕吏そのままの役人が多すぎる――あ、俥が来た、あとで宿の方にお連れ申してくれ、じゃ」彼は属官に合図した...
本庄陸男 「石狩川」
...」父は島田の醫術の無能なことを例を擧げて話してゐたが...
正宗白鳥 「避病院」
...それが泥棒一つ捕(つか)まえた経験のない無能な彼の...
夢野久作 「老巡査」
...なんたる無能な将軍か...
吉川英治 「三国志」
...土豪にしては無能なほど...
吉川英治 「私本太平記」
...義政などの無能な将軍の腐敗政治に委されていた時世などに……どうだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...あの無能な蒲殿(かばどの)さえ...
吉川英治 「源頼朝」
...実は無能な人だったのであろう...
和辻哲郎 「孔子」
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