...下層民か無知な人々だけで...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...いくら無知な彼奴(きゃつ)らとても主人たる私のところへ持ち込んで来るはずもなかろうし...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...現実的には貧しく無知な女はそれだけ世の中から傷つけられ歪みっぽく疑い易い野良猫じみた性質になっていて...
田中英光 「さようなら」
...何より民衆の無知な常識に訴えるに効果があることは...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...これはきわめて無知な人たちのあいだに限っていたが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...無知な者はかえって多くのことをやってのける...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...君の考えによるといちばん無知な人間であるはずのこの私がそれを見抜くんだから...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...無知なサクは、ただ金が必要なために、奸計にやすやすと陥って、永田杢次に、いろいろな証書に、署名捺印させた...
火野葦平 「花と龍」
...紋吉のやうな単純無知な者といへども...
北條民雄 「青春の天刑病者達」
...やがてさうした考へが如何に病気に対して無知な甘い考へであつたかに気付かねばならなかつた...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...妻の無知な態度も肚立しかつた...
牧野信一 「F村での春」
...いよいよ無知なる者の自然への従順をたたえ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それらの神秘をああいう無知な人民の口さきに汚されるがままにしておくということは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...無知なる者も救われるとは...
柳宗悦 「民藝四十年」
...無知な山そだちの女中などの...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...しかし無知なボーイは皆の笑い顔を見て安心したものか...
夢野久作 「暗黒公使」
...また、あるときは、「たそがれ、緋(ひ)の袴(はかま)をはいた女官が、院の檜皮(ひわだ)屋根の上に見えたが、そのうちに御池殿(おいけどの)(尊氏の住居)のうちへ消えた」などという流言も立ち、無知な民心は、そんなことにもすぐ暗い不安にゆすぶられた...
吉川英治 「私本太平記」
...彼はまるで何か無知な美しい生物のようにも思えるではないか...
渡辺温 「絵姿」
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