...予は有害無益なるを云うに憚らぬ...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...自然淘汰説に従えば衛生は有害無益なものであるかのごとくに考えられ...
丘浅次郎 「進化論と衛生」
...上等な料理を食う生活は無益なものだ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...全く無益な、路傍の苦労ばかり、それも自ら求めて十年間、転輾(てんてん)して来たということである...
太宰治 「困惑の弁」
...終焉(しゅうえん)の恐怖の中における窮極のしかも無益なる避難所!……彼は一瞬間落着いたように見えた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無益な試みをやってみたあとのこととて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無益なことを――」口早に...
直木三十五 「南国太平記」
...「無益なのは自分だけで手出しをすることです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...無益な動作に疲れ...
久生十蘭 「一の倉沢」
...挿花の風流を台所に試みて無益なるが如し...
福沢諭吉 「新女大学」
...先(ま)ず/\ソンナ無益な殺生は罷(やめ)にしようと云(いっ)て...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...うっそうとして無益な...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...それは無益な事だといひたく思ひます...
水野仙子 「響」
...何でも娘の時無益な事を稽古(けいこ)しないで料理法を習っておかなければなりません...
村井弦斎 「食道楽」
...そこで在来の型を破ってこんな無益なる予言のごときものをしなければならぬことになった...
柳田国男 「雪国の春」
...……この女は有害無益な存在である...
夢野久作 「冗談に殺す」
...無益なことばかりだからだ...
横光利一 「夜の靴」
...毎日無益な悶(もだ)えに送るのはやめます」「仕官がいやになったら...
吉川英治 「新書太閤記」
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