...すなわち無益なる空言を慎(つつし)めとの意である...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...然(しか)し当節のように何も彼(か)も一概に綺麗なものや手数のかかったもの無益なものは相成らぬと申してしまった日には...
太宰治 「三月三十日」
...これが有らゆる自分の無益な悲嘆の源泉であるぞと云わんばかりに...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...主人達の使う道具の分際では政治などという観念は有害無益なことだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...ただ無益な荷物として...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...一つの汚点もないしかし無益な自信だけを安らかに保有したのである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無益な悔恨に沈み込み...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無益な期待をもっていたものは一人もない...
久生十蘭 「蝶の絵」
...無益なつまらない調査事項をあまり過大に負担せしめないためと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ふと又例の妄想(もうそう)が働きだして無益な事を思わせられる...
二葉亭四迷 「浮雲」
...全く無益な人のようであった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...余計な仕業や無益な考えや企てを捨てる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それにしてもずいぶんと非人間的なずいぶんと無益なことを発明したものだと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...無益な技巧の超過による...
柳宗悦 「工藝の道」
...時代が下降するにつれて技巧は無益な煩雑を重ねた...
柳宗悦 「民藝四十年」
...こんな無益な手数は...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...将来の不安などについて無益なものおもいに浸っていると...
山本周五郎 「青べか物語」
...無益な抵抗をさせないように...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索