...仏軍の無為に乗じて墺将カールはライン方面より転進し来たり...
石原莞爾 「戦争史大観」
...瞬間の無為に微笑みとともに投げ込んでしまったのである...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...無為に金を払ふのを想像できなかつたのであらう...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...然らば如何(どう)する? だらしなく無為に朽(く)ちるか...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...シラーの考え方はこれを浪漫派の愛好する甘き無為にまで関連せしめる...
中井正一 「スポーツの美的要素」
...毎日毎日無為にくらし...
浜尾四郎 「殺人狂の話」
...あるいは意に叶わざれば無為にして終日寝るも...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...傲然(ごうぜん)みずから無為に食して...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...無為にしては居られず...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...マクラグレンとオーキーを活用せんとして結局無為に終ったことで...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...親族や旧知とも断って無為に一生を終ったという...
山本周五郎 「桑の木物語」
...明け昏れの無為にはなかなか慣れなかった...
山本周五郎 「初蕾」
...これは相変らず無為に父や兄の脛(すね)をかじっている一個の放浪児でしかありません...
吉川英治 「江戸三国志」
...しかし彼は無為にとどまっていなかった...
吉川英治 「三国志」
...無事、無為に、赤穂の片田舎に、暮してしまえば、こういう緊(は)り詰(つ)めた生涯(しょうがい)の一瞬(とき)は、思えばなかった筈である...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...無為に終るのはつまらんではないか」「武士の心事(しんじ)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...もしくは巧言令色(こうげんれいしょく)の人に接したあとで無為に化する人に逢ったような...
和辻哲郎 「城」
...出家は恩をすてゝ無為に入る故に...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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