...僕のコツプへ無暗にビールを注いだ...
芥川龍之介 「軍艦金剛航海記」
...鏡自分は無暗(むやみ)に書物ばかり積んである書斎の中に蹲(うづくま)つて...
芥川龍之介 「東京小品」
...何もそう無暗に長いものを書くにも及ばない...
大杉栄 「獄中消息」
...裁判(さいばん)もなくして無暗(むやみ)に人(ひと)の自由(じゆう)を奪(うば)うことが出来(でき)るものか!不埒(ふらち)だ!圧制(あっせい)だ!』『勿論(もちろん)不埒(ふらち)ですとも...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...市中の地下鉄と違って線路が無暗(むやみ)に彎曲(わんきょく)しているようである...
寺田寅彦 「猫の穴掘り」
...失恋の彼が苦しまぎれに渦巻の如く無暗に歩き廻った練兵場は...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...祭文が無暗に武勇伝を語って聞かせるのも考えものだと...
中里介山 「大菩薩峠」
...無暗(むやみ)な所(ところ)に立ち留(ど)まらざるを得なかつた...
夏目漱石 「それから」
...家の中に」「お銀さんも無暗に腹を立ててゐましたよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...無暗に人を近寄らせない爲さ」「成るほどね」「與惣六の娘のお組は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そんなに無暗に三五郎をも撃たしはしなかつた物を...
樋口一葉 「たけくらべ」
...無暗に心細さが身にしむのであつたが...
平出修 「逆徒」
...あちこちのお腹から無暗に赤子が湧いてきたら...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...たゞ無暗とガミ/\腹をたてたつて――外聞が悪いばかしだ...
牧野信一 「池のまはり」
...彼の心は無暗に白いばかりだつた...
牧野信一 「鏡地獄」
...ただひとりその中に町はずれの本屋(ほんや)の主人(しゅじん)が居(い)ましたが山男の無暗(むやみ)にしか爪(つめ)らしいのを見て思わずにやりとしました...
宮沢賢治 「紫紺染について」
...こんな乱暴な工事をこう無暗(むやみ)に進行させるところを見ると...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...無暗(むやみ)にケバケバしいだけである...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
便利!手書き漢字入力検索