...聖母は無慈悲にも...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...無慙(むざん)にも無慈悲にも余の生命(いのち)より貴きものを余の手よりモギ取り去りし時始めて予察(よさつ)するを得たり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...無慈悲にも永久に彼から離れ去つた父をもとめて...
薄田泣菫 「独楽園」
...無慈悲にも縦横に曳きずり歩いた少年の頃の私みづからの姿だ...
薄田泣菫 「独楽園」
...二人はべつべつの檻房で無慈悲に追及された...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...いままでよりいっそう無慈悲に彼は闘うであろう...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...萬一敵に見出されてもあながち無慈悲には扱うまい...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...無慈悲に摘発して...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...愚かな動機によって彼を無慈悲にも大佐から引き離し...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「ちぇィッ」無慈悲にその肩を左に開くと...
中里介山 「大菩薩峠」
...無慈悲にそれを掴(つか)んだために...
中里介山 「大菩薩峠」
...(ことに)物理の原則に因(よ)って無慈悲に運行し情義なく発展する太陽系の歴史を基礎として...
夏目漱石 「思い出す事など」
...あくる日になると太陽は無慈悲にも赫奕(かくえき)として窓を照らしている...
夏目漱石 「野分」
...最も無慈悲に行われる...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...けれど私達が本寺の前に到着するや、思ひがけなくも、一陣の風が、竝はづれた巨人のやうに、天使の一角を曲つて來ながら、私達の間を、無慈悲に、鋭く、身を切るやうに、吹き過ぎて行つた...
堀辰雄 「日時計の天使」
...灰色の瞳が冷たく無慈悲に光り...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...わかつたかい?」そう云いながらその男はさきほどあんなに無慈悲にぶんなぐつた頭を恐れげもなく軽く叩いた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...いかに無慈悲に扱っていたかを...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??