...獨身の老人には無慈悲に取りつくあの錆ついた融通の利かない習癖に煩はされずに濟んでゐた...
アーヴィング 高垣松雄訳 「クリスマス・イーヴ」
...無慈悲にもことごとく生命を奪つたといふことだ...
薄田泣菫 「独楽園」
...交通検閲はつねに無慈悲にまで個人の感情に没交渉である...
谷譲次 「踊る地平線」
...萬一敵に見出されてもあながち無慈悲には扱うまい...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...無慈悲に摘発して...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...なお無慈悲に言いつづけた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「ちぇィッ」無慈悲にその肩を左に開くと...
中里介山 「大菩薩峠」
...無慈悲に灼きつけていた...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...婦人のみならず全勤労大衆をますます無慈悲に資本の支配下に屈従せしめることに役立っているにすぎない...
野呂栄太郎 「十月革命と婦人の解放」
...無慈悲にも頭へ尿(ピピ)までひっかけた...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...無慈悲に淘汰されてゆく...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...無慈悲にも彼に文科をすゝめた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...無慈悲に突っ刎(ぱ)ねるような男に...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...連中の罪悪は徹底的に無慈悲に追求される必要があります...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...これに乘りますからと無慈悲に昇降臺に乘つてしまひ...
室生犀星 「はるあはれ」
...(b)わたしの記憶力は、無慈悲にも、毎日ますます衰えてゆく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...どんなに無慈悲にタタキ落して行きましたことか……...
夢野久作 「少女地獄」
...いかに無慈悲に扱っていたかを...
吉川英治 「新書太閤記」
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