...無慙(むざん)にも無慈悲にも余の生命(いのち)より貴きものを余の手よりモギ取り去りし時始めて予察(よさつ)するを得たり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...無慈悲にも永久に彼から離れ去つた父をもとめて...
薄田泣菫 「独楽園」
...依然として無慈悲に輝いていて...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...いままでよりいっそう無慈悲に彼は闘うであろう...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...あまりの無慈悲に私は思はず顔をそむけました...
太宰治 「右大臣実朝」
...交通機関はつねに無慈悲にまで個人の感情に没交渉である...
谷譲次 「踊る地平線」
...交通検閲はつねに無慈悲にまで個人の感情に没交渉である...
谷譲次 「踊る地平線」
...萬一敵に見出されてもあながち無慈悲には扱うまい...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...無慈悲に摘発して...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...愚かな動機によって彼を無慈悲にも大佐から引き離し...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「ちぇィッ」無慈悲にその肩を左に開くと...
中里介山 「大菩薩峠」
...無慈悲に破壊したのは...
夏目漱石 「道草」
...婦人のみならず全勤労大衆をますます無慈悲に資本の支配下に屈従せしめることに役立っているにすぎない...
野呂栄太郎 「十月革命と婦人の解放」
...無慈悲に淘汰されてゆく...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...灰色の瞳が冷たく無慈悲に光り...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...連中の罪悪は徹底的に無慈悲に追求される必要があります...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...わかつたかい?」そう云いながらその男はさきほどあんなに無慈悲にぶんなぐつた頭を恐れげもなく軽く叩いた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...いかに無慈悲に扱っていたかを...
吉川英治 「新書太閤記」
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