...無情にも罵詈(ばり)を浴せかけた上で...
芥川龍之介 「さまよえる猶太人」
...どのくらいたったか私は無情にもたたき起こされた...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...旦那様は無情にもそんな覚えはない...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...しおれた花が無情にも糞土(ふんど)の上に捨てられているのを見るほど...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...「けばけばしい」花は無情にも茶室から遠ざけられた...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...「この少年を、追放してくれたまえ」青年技師は、冷酷無情にも、そう命じると、数名の男は、矢庭(やにわ)に僕の肩や、手をとった...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...足とき駿馬無情にも...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...がんりきの百は無情にも...
中里介山 「大菩薩峠」
...無情にも眼の前に固く閉ざされた玻璃(ガラス)扉をたたいて...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...日本政府は当時日本へ亡命していた安南独立運動の志士潘是漢と安南王族畿外侯彊柢(きょうてい)を無情にも国外へ追い出してしまった...
久生十蘭 「魔都」
...無情にも長く獄窓に坤吟(しんぎん)せしむる等...
福田英子 「妾の半生涯」
...許して下さいといふ私の死身(しにみ)の歎願を無情にも刎付(はねつ)けて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...峻烈(しゅんれつ)無情にも似る厳科(げんか)の断刀もまた下さねばなるまい...
吉川英治 「新書太閤記」
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