...天下の御帳に載らざる無役の地だつたと伝へられてゐるのは...
太宰治 「津軽」
...島津両三人於二捕来一は為二御引物一其所之物成永代無役に可レ被レ下旨御掟候事一...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...彼は官邸の広場をめぐらしてる無役な鉄柵(てつさく)を飛び越した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...父の八郎太が、裁許掛見習として、斉彬の近くへ出るのと、斉彬の若者好きとからで、小太郎は無役の、御目見得以下ではあったが、時々、斉彬に、拝謁することができた...
直木三十五 「南国太平記」
...「仙波小太郎」「役は?」「無役」「無役?」往来の人々が...
直木三十五 「南国太平記」
......
直木三十五 「南国太平記」
...申し上げましたる如く、当蔵屋敷詰、無役、百城月丸と申しまする」と、挨拶した...
直木三十五 「南国太平記」
...余裕が君を煽動(せんどう)して無役(むえき)の負戦(まけいくさ)をさせるんだ」津田はいきなり懐中から紙入を取り出して...
夏目漱石 「明暗」
...最早や無役の老旗本摂津守の上席に坐るのも遠くはあるまいと思われましたが――その年三月...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...無役乍ら鳴らした武士ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...無役ながら鳴らした武士ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――二十七の無役だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無役だが、三千五百石の大身でケチな大名ほどに暮して居る、其處の跡取で、金之進樣といふ二十二になる若殿が、昨夜お屋敷裏門外で、自分の刀で刺殺され、その上死骸を下水に叩込まれてゐるのを、今朝になつて町内の者が見付けて騷ぎ出し、あわてて死骸は取入れたが、見た者が二三十人もあるから、人の口に戸は立てられねえ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この物語の当時は無役であった...
山本周五郎 「思い違い物語」
...かれらは無役であるか二男三男の輩で...
山本周五郎 「思い違い物語」
...無役のまま今日に及んでいる...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...罪に問われて以来ずっと無役なので...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...無役でもあるうえに...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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