...○演出者が意識して演技の中に偶然を利用しようとする場合は無反省にテストをくり返してはいけない...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...おそらく無反省に自分の仕事の分野の拡大を喜ぶということはあり得ないはずである...
伊丹万作 「カメラに関する覚え書」
...そしてだまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになつてしまつていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである...
伊丹万作 「戦争責任者の問題」
...そして渠の昔の無反省の惡い癖などはここに問はないでもよかつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...先に述べたような私の世界崩壊説に反対意見を持っている学者たちの無反省な卑怯な行動により...
海野十三 「放送された遺言」
...老生もとより愚昧(ぐまい)と雖(いえど)も教えて責を負わざる無反省の教師にては無之(これなく)...
太宰治 「花吹雪」
...無反省であったことは自然である...
戸坂潤 「科学方法論」
...とに角日本のアカデミー自然科学は啓蒙・通俗化・大衆性・の問題については全く無反省であったのだから...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...身の安全のために節を無反省に売ったものに対するけがらわしさを覚えた...
本庄陸男 「石狩川」
...無反省におもひあがつて居る女を...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...無秩序に無反省に無道徳に活動し發展しつゝある大阪よ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...一切のものに對して無責任無反省に目をつぶつて愛を感じなければならないのだと...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...無責任無反省で、且つ自慢さうに演じてゐるのが氣に喰はなかつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...全く無反省な敵本主義的な冷酷さが...
三好十郎 「恐怖の季節」
...その伸子に相対する夫は珍らしく「無反省的」な――というよりも精神的にひどい盲点を持った人間として描かれているために...
三好十郎 「恐怖の季節」
...実際生活の責任と自信とからくる全く見離されたルンペンの頭が描くあれやこれやの物への無反省無計画の追随とが有るだけであった...
三好十郎 「俳優への手紙」
...凡そ万葉集一般の歌境の特性は、その流露的な、素樸な、無反省な、純真な若々しい、詩情としては全くうぶな情操と、これを盛るに恰も適した温潤雅健な時代言語との、全く奇蹟的な出会ひの上に成立つてゐるものといつてもよからう...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...こ奴は知性がないと言われる無反省も文化というものの中にはある...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??