...無力な商人を追い廻したりなんかして...
太宰治 「駈込み訴え」
...比較的無力な資本家を倒して比較的有力な資本家を利せねばならぬ...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...従って又この点で殆んど全く無力なものなのだ...
戸坂潤 「思想動員論」
...実際に当っては如何に無力なものであるかを...
豊島与志雄 「反抗」
...自ら省みて無力な人間が苦しみ悩み...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...無力な文人よ! 私は心を抑え...
中島敦 「光と風と夢」
...個人の信義は如何にも無力なものだし...
中原中也 「詩と現代」
...そして政府が無力なことも知っていた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...またはより主観的なものに細分され奇形で無力なものになってゆくかの岐路に立った...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第三巻)」
...私は無力ながら敢えてこの冒険を企てた...
宮本百合子 「「或る女」についてのノート」
...そして無力な家を背景としている心細い更衣は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...何事も無力な母のそばにおりましては気の毒でございます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...無力な失職者になっている長男に同情したようなことを母のおとどが言うと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それに比べると遥(はる)かに無力なるこんな記録が...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...現実への無力な自分に...
山川方夫 「その一年」
...いくら過激派でも、あの何も知らない、無力な、温順なツアールとその家族に対して、そんな非常識な事を仕掛ける筈はあり得ない……と心の中(うち)で冷笑していたのです...
夢野久作 「死後の恋」
...――ただ無力なにぶい瞳のうちに哭(な)いて...
吉川英治 「三国志」
...眼前の朝露を見るごとくだったが無力な女性方や...
吉川英治 「三国志」
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