...「然し痛くない」といふ極めて無力なる理由によつて...
石川啄木 「郁雨に與ふ」
...全く無力なものと考えられるようになったのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...それ程ファシズムに於てはそのイデオロギーがイデオロギー的に無力なのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...唯だ其の無能無力なるが為めのみ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...三十幾人の無力な護衛たちは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...案外無力なものだと云ふ事が判り...
林芙美子 「あひびき」
...自分の率いる無力な一小隊などは木葉微塵(こっぱみじん)に吹き飛ばされてしまうだろうことも...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...もしわれわれ無力な人間が...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...無力な私は今さら何を申し上げることもないのですが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...今日のような無力な時代には...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...無力なる彼等を庇護する自然の意志には異常な力があるのです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...それに比べると遥(はる)かに無力なるこんな記録が...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...最近の日本の無力な宗教家...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...眼前の支那と印度の無力な友の顔を見ていると...
横光利一 「上海」
...支那の警察が外人の保護に無力な事...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...――宮は無力な落人(おちゅうど)にすぎない...
吉川英治 「私本太平記」
...無力な下層の方にあるというは...
吉川英治 「べんがら炬燵」
...数百人のスペイン兵と十数門の大砲とに一つの王国の蹂躙を許すほど無力なものでも幼稚なものでもなかったのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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