...葉子の心は無理無体な努力で時々驚いたように乱れさわぎながら...
有島武郎 「或る女」
...無体な欲求は激しくなった...
有島武郎 「星座」
...彼自身の中に否応なしに育っていく無体な欲念との間に...
有島武郎 「星座」
...「それはあんまり御無体な...
泉鏡花 「活人形」
...遂々無体な真似をなさろうと遊ばすので...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「蛇性の執念」
...無体な生意気な手紙をよこしたんです」と云って...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「和製椿姫」
...川俣で無理無体な阻止を受けた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...二三間のところまで行くと「御無体ながら――」と...
直木三十五 「南国太平記」
...「御用? 仙波の家内などに用はない」「御用もないのに、何故、降りよと、仰せられました」「何?」侍は、七瀬を睨みつけておいて「駕屋っ、この手負を、湯本まで運んで参れ」「これは、御無体な、この駕は、妾が――」侍は、七瀬にはかまわないで「愚図愚図致すと、斬り捨てるぞ」と、駕屋へ怒鳴った...
直木三十五 「南国太平記」
...腰を引いて「御無体なっ」小太郎から教えられた護身術...
直木三十五 「南国太平記」
...女の子がこのさむらいに無体な脅迫を受けて...
中里介山 「大菩薩峠」
...私へ無体なことを申しました」「なるほど」お半の美しさを見ているとそれは全くありそうなことでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...極彩色の普賢像を返す約束で無体なことを言い寄りましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無体なことを言い寄ったに違いあるまい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無理無体な状態にはいって行った...
室生犀星 「姫たちばな」
...併しその一服の煙のうまさはどうしても通さなければならない無理無体な要求となって来た...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...そんな無体なまねをしなくっても...
吉川英治 「江戸三国志」
...無体なことをしやると……ちッ……離して! 離してッ」「何も無体はしやしねえ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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