...叔父(おじ)と叔母(おば)とは墓の穴まで無事に棺を運んだ人夫のように...
有島武郎 「或る女」
...無事に助かった海苔屋の角を廻って仮営業所の前へ出ると見物人は愈が上に集っていた...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...春部も恐ろしき回転刀の下を無事に向こうへ通り抜けることが出来た...
海野十三 「千早館の迷路」
...隆夫が損傷(そんしょう)なく無事に元の肉体をとり戻すためには...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...無事にカタコンバを立出でることが出来たのである...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...無事に幾組かを見廻って来た老看守は...
大杉栄 「獄中記」
...位は無事に授けたぞ...
薄田泣菫 「茶話」
...いつもならお春は国道を無事に向う側へ渡してしまうと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...しかし少しの賄賂を使うとなまぐさの入った弁当も無事に通ることが出来た...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...人間だけ無事に地表へ帰ればよいとしての目標である...
中谷宇吉郎 「宇宙旅行の科学」
...その三日さえ無事に過せば...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無事に歸つたお祝ひに一杯やらかし乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...恐らく彼女は無事に子を生むまでは死にますまい...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...三本のボイラーをうまく無事に積みおろすことができた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...わたしたち今ごろは無事に学校で腰を下ろしていられたんですわ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...無事に帰ってきた...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...まあ無事に……と申したいが...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...無事に自宅(うち)におりましたが」「ヘエッ……嘘なんですか...
夢野久作 「少女地獄」
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