...天聲の周旋と奔走とを無にしてしまつてもかまはないと...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...見知らぬ少女の好意を無にして...
海野十三 「爆薬の花籠」
...僕の好意を無にしてはいけませんよ...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「あの顔」
...「まるで私の親切といふものを無にしてゐるではないか...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...物慾皆無にして、諸道具への愛着の念を断ち切り涼しく過し居れる人と、形はやや相似たれども、その心境の深浅の差は、まさに千尋なり...
太宰治 「花吹雪」
...あなたの親切を無にしては悪いと考えていらしったから...
谷崎潤一郎 「途上」
...その好意を無にして...
田山花袋 「蒲団」
...無にして限定する無の自己限定が考えられなければならない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...そこでかの無にして限定するものを考えることが必要になって来るのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...して、その期限は?」「霊気は、有にして無、無にして有、その消滅は、対手の精気により、場所により、齢により、微妙、精妙...
直木三十五 「南国太平記」
...この志を無にしてはならぬし――それに...
直木三十五 「南国太平記」
...自分の好意を無にして...
直木三十五 「南国太平記」
...奧方の思召しを無にして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...七年の苦学を無にして田夫野人(でんぷやじん)と共に耒鋤(らいじょ)を執(と)り...
福田英子 「妾の半生涯」
...私は盲人なので折角の親切を無にしては悪いと思ったので...
宮城道雄 「声と人柄」
...母君を何も残らぬ無にしておしまいになったことで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...生命を無にして後悔することもないのであります...
横光利一 「我等と日本」
...折角の好意を無にしては悪いから」「なにが好意なものか...
吉川英治 「三国志」
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