...滝の水烟(すゐゑん)枝(えだ)に潤(うるほ)ひしが津(しづく)となり氷柱(つらゝ)となりて玉簾(たまのすだれ)をかけ周(めぐら)したるやうなるは...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...『煤烟』にすらも...
田山録弥 「エンジンの響」
...烟をながめて茫然たり...
内藤湖南 「寧樂」
...油烟斎貞柳(ゆえんさいていりゅう)が『置土産(おきみやげ)』等あり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...一縷の烟も立たない三四十の萱葺の丈夫相に見える家が一つ所に聚つて居る...
長塚節 「才丸行き」
...御米(およね)も夫(をつと)の鼻(はな)の穴(あな)を潛(くゞ)る烟草(たばこ)の煙(けむ)を眺(なが)める位(くらゐ)な氣(き)で...
夏目漱石 「門」
...西行(さいぎやう)が富士(ふじ)の烟(けむ)りの歌(うた)を繕(つく)ろはねども筆(ふで)のあと美(み)ごとに書(か)きたり...
樋口一葉 「曉月夜」
...其処から烟が立つてゐる...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
...「嘆きの孔雀」の話を作つて――その孔雀の羽毛は烟のやうに空気の中に漂つてゐて...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...氏が喫烟に立った間に氏の椅子に座し膝に書を載せ沈思の体までは善(よ)かったが...
南方熊楠 「十二支考」
...烟草など喉に行当候様に存候事...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...烟(けぶ)りは吹かけ...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...あそこの烟突の附根の下に小さい木沓があるのだ...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...口に啣(くわ)へし巻烟草(まきタバコ)取りて火鉢(ひばち)の中へ灰振り落して語りは始めぬ...
森鴎外 「文づかひ」
...烟草(タバコ)燻(くゆ)らすほどに...
森鴎外 「文づかひ」
...其夜は其の花畑の下なる怪しき土室(あなぐら)にて雲烟...
夢野久作 「白くれない」
...又も一ぷく巨大な烟(けむり)の一団を吹き出した...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...五台の馬車が赤い土の水烟(けむり)を馬蹄の音高く蹴立てて縦断するのは...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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