...――この豪奢に対する憎悪は中流下層階級の貧困の与へる烙印だつた...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...まざまざと母の烙印を見たように思ったのだ...
犬田卯 「米」
...烙鉄(やきがね)などの興味が再び見物人を集めるまでは...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...私には泥棒の烙印が押されてるんです...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「蒼炎石」
...今でもそのまま魂のどこかに烙(や)きついていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...かの二重性の統一という烙印を帯びている...
戸坂潤 「辞典」
...焙烙(ほうろく)に熬(い)る玉子の黄味に...
夏目漱石 「虞美人草」
...神田佐久間町の焙烙(ほうろく)長屋のドンづまり...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...惨苦が額に烙印(らくいん)をおす...
久生十蘭 「地底獣国」
...あいつは馬鹿だという烙印を捺すために...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...夫(そ)れを炮烙(ほうろく)で煎(いっ)て如何(どう)云う風(ふう)にすれば出来ると云うので...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...受持教師の杉本は低能児という烙印(らくいん)を抹殺したいとあせるのであった...
本庄陸男 「白い壁」
...特に火焔の彗星の如くに新生命新気力をもって鼓舞するかまたは地上の畏縮せる住民を焦烙破滅せしめずんばおかぬ政治線上の恐るべき現象たるフランス革命は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...生きながらの焦熱地獄――炮烙(ほうらく)...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...白胡麻ならば炮烙(ほうろく)で炒(い)って擂鉢で摺ってその中へ今取っておいた油揚の白味を入れてまた摺ります...
村井弦斎 「食道楽」
...炮烙(ほうろく)...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...香ぐはしき刹那に永久を烙印し...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...この言葉は今でも自分の耳に烙(や)きついている...
和辻哲郎 「岡倉先生の思い出」
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