...或は中流下層階級の貧困だけの与へる烙印だつた...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...此の子に泥棒だと云ふ烙印を押したりする残忍な事を犯した...
エマ・ゴオルドマン 伊藤野枝訳 「子供の保護」
...少年犯罪者でも不具者の子供達と同様に罰したり烙印を押したりする事の出来ないと云ふ事を彼女に話した...
エマ・ゴオルドマン 伊藤野枝訳 「死んだ魂」
...前垂れのはしで胡麻を煎(い)つた炮烙(ほうろく)を取り下して...
鈴木三重吉 「桑の実」
...烙鉄で烙印を押してあるのを...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...居士の言行は一に余の脳裏に烙印(やきいん)せられていて今もなお忘れようとしても忘れることは出来ぬのである...
高浜虚子 「子規居士と余」
...何よりもそう云う風にして妙子に「勘当」の烙印(らくいん)を捺(お)してしまうことなどは...
谷崎潤一郎 「細雪」
...昨夜慌てゝ炮烙(ほうらく)を買ひに行つたのはいゝが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...かの二重性の統一という烙印を帯びている...
戸坂潤 「辞典」
...彼の魂に『烙印(らくいん)』を捺(お)したのである...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...あの言葉で僕の心に烙印をおして...
豊島与志雄 「二つの途」
...烙印(らくいん)を押されかつ反撥したるこの謎(なぞ)のごとき言葉に対する時...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...始めから額に押された烙印(らくいん)...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...舳(みよし)に烙印(やきいん)もみえる...
吉川英治 「私本太平記」
...童心(どうしん)につよく烙(や)きつけられてある...
吉川英治 「宮本武蔵」
...処女(おとめ)のほこりに消えようもない烙印(やきいん)を与えられた傷手(いたで)と――それに伴(ともの)うて起るさまざまな精神的また生理上の動揺というものは...
吉川英治 「宮本武蔵」
...かちっと烙(や)きついたまま...
吉川英治 「宮本武蔵」
...幼いころに心に烙(や)きついたまま忘れるともなしに忘れ去っていたさまざまの情景を...
和辻哲郎 「歌集『涌井』を読む」
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