...しかしまたその御目出度さがあらゆる強者に特有な烙印(やきいん)である事も事実であった...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...一方では妙子さんの頬に怪指紋の烙印(らくいん)を捺し...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...前垂れのはしで胡麻を煎(い)つた炮烙(ほうろく)を取り下して...
鈴木三重吉 「桑の実」
...昨夜慌てゝ炮烙(ほうらく)を買ひに行つたのはいゝが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...邪教徒の極悪人として火烙(ひあぶ)りにしてしまうのだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
......
中山啓 「先駆者」
...その頃流行(はや)った瓦町(かわらまち)の焙烙地蔵(ほうろくじぞう)様の門前...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...焙烙地蔵のお百度石の下に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...『額の烙印(らくいん)』を信ずるのはもう時代遅れだ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...白胡麻ならば炮烙(ほうろく)で炒(い)って擂鉢で摺ってその中へ今取っておいた油揚の白味を入れてまた摺ります...
村井弦斎 「食道楽」
...逃亡の企てをしたものには烙印(やきいん)をする...
森鴎外 「山椒大夫」
...烙印(らくいん)を押したものである...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...額に烙印をせられる...
森鴎外 「歴史其儘と歴史離れ」
...美しい器という烙印(らくいん)が押されているなら...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...烙(や)きつけられていたからだ...
吉川英治 「私本太平記」
...処女(おとめ)のほこりに消えようもない烙印(やきいん)を与えられた傷手(いたで)と――それに伴(ともの)うて起るさまざまな精神的また生理上の動揺というものは...
吉川英治 「宮本武蔵」
...父親を「気違いじみた癇癪持ち」として心に烙(や)きつけていた...
和辻哲郎 「漱石の人物」
...少なくとも自分の子供の内に憎悪を烙きつける父親ではなかったろうと思われる...
和辻哲郎 「漱石の人物」
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