...戀人はその愛するものゝ胸に死の烙印もて彼れ自身を象徴するのだ...
有島武郎 「詩への逸脱」
...泥棒と云ふ烙印を押されて絶えず『道徳的不具者』と云はれてゐる...
エマ・ゴオルドマン 伊藤野枝訳 「子供の保護」
...ここで蹶起部隊は大命に抗する叛徒だという烙印(らくいん)がおされた...
高見順 「いやな感じ」
...うちでは除虫菊を炮烙(ほうろく)へ入れてくすべることにしているんでね」要が予想していた通り老人はこのあいだの手紙のようでもなく...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...せっかくの研究が「いかもの」の烙印(らくいん)を押されるような気味が感ぜられるからである...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...自己の持つ理解という烙印を押すならば――そして之は理解が自己の何かの働きによってこの某性格を匡めて理解することであるが――...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...それだけにしてほしい――あるいは二十年――あるいは鉄の烙印(らくいん)の終身でも...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...火刑よりも苦しい炮烙(ほうらく)の刑にいる...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...もう私は永久に惡い子供として烙印(やきいん)を押されることになるのだから...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...自分の顔にぢぢッと焼きつけられた烙印を感じた...
北條民雄 「青い焔」
...これは心の上にじゆッと焼きつけられた烙印のやうなものだ...
北條民雄 「重病室日誌」
...特に火焔の彗星の如くに新生命新気力をもって鼓舞するかまたは地上の畏縮せる住民を焦烙破滅せしめずんばおかぬ政治線上の恐るべき現象たるフランス革命は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...「焙烙の刑」その他で...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第一巻)」
...それを先(ま)ず厚皮を剥(む)いて中の実ばかりこの通り炮烙で炒ります」客「なるほど...
村井弦斎 「食道楽」
...法螺丸の俥引(くるまひ)きにも劣るというミジメな烙印を捺(お)されて...
夢野久作 「近世快人伝」
...すなわちキチガイの烙印(やきいん)を押し付けて差別待遇を与える事にきめているようである...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...烙傷(らくしょう)...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...初めて仰ぐ不識庵(ふしきあん)謙信なる人の人がらをその眼の点に烙(や)きこんだ...
吉川英治 「上杉謙信」
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