...すぐ忌(い)むべき姦通(かんつう)の二字を私の心に烙(や)きつけたのは...
芥川龍之介 「開化の良人」
...――この豪奢に対する憎悪は中流下層階級の貧困の与える烙印(らくいん)だった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...蓋には「B.」という頭字(かしらじ)が烙鉄(やきがね)で烙印してあった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...居士の言行は一に余の脳裏に烙印(やきいん)せられていて今もなお忘れようとしても忘れることは出来ぬのである...
高浜虚子 「子規居士と余」
...昨夜慌(あわ)てて炮烙(ほうらく)を買いに行ったのはいいが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...せっかくの研究が「いかもの」の烙印(らくいん)を押されるような気味が感ぜられるからである...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...その上に自分は実際昨夕(ゆうべ)食った鯛(たい)の焙烙蒸(ほうろくむし)に少しあてられていた...
夏目漱石 「行人」
...其所(そこ)に(ほのお)に似(に)た烙印(やきいん)を受(う)けた...
夏目漱石 「門」
...一度烙印を捺された三十郎の記憶は...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...その頃流行(はや)った瓦町(かわらまち)の焙烙地蔵(ほうろくじぞう)様の門前...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...神田佐久間町の焙烙(ほうろく)長屋のドンづまり...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...荒木田守武(あらきだもりたけ)の狂歌に「宇治武者は千人ありとも炮烙(ほうろく)の槌一つにはかなはざりけり」...
南方熊楠 「十二支考」
...一人は頻(しきり)に南京豆を炮烙(ほうろく)にて炒(い)り...
村井弦斎 「食道楽」
...逃亡の企てをしたものには烙印(やきいん)をする...
森鴎外 「山椒大夫」
...赤楽風(あからくふう)の柄附(えつき)の焙烙(ほうろく)を作る...
柳宗悦 「現在の日本民窯」
...炮烙(ほうろく)...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...すなわちキチガイの烙印(やきいん)を押し付けて差別待遇を与える事にきめているようである...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...香ぐはしき刹那に永久を烙印し...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
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