...操(みさほ)を守る為に死を決した烈女である...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...あの憐(あはれ)む可(べ)き女(ぢよ)主人公をさも人間ばなれのした烈女であるかの如く広告してゐる...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...『小櫻姫(こざくらひめ)は本当(ほんとう)に烈女(れつじょ)の亀鑑(かがみ)だ...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...けれども、蚤(のみ)か、しらみ、或いは疥癬(かいせん)の虫など、竹筒に一ぱい持って来て、さあこれを、お前の背中にぶち撒(ま)けてやるぞ、と言われたら、私は身の毛もよだつ思いで、わなわなふるえ、申し上げます、お助け下さい、と烈女も台無し、両手合せて哀願するつもりでございます...
太宰治 「皮膚と心」
...皆庚娘を烈女として尊敬し...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「庚娘」
...例へば劉向の説苑・新序・烈女傳等がそれである...
内藤湖南 「支那史學史概要」
...烈女気取りをはじめたら...
中里介山 「大菩薩峠」
...成程叔母は賢婦でも無い、烈女でもない、文三の感情、思想を忖度(そんたく)し得ないのも勿論の事では有るが、シカシ菽麦(しゅくばく)を弁ぜぬ程の痴女子(ちじょし)でもなければ自家独得の識見をも保着(ほうちゃく)している、論事矩(ロジック)をも保着している、処世の法をも保着している...
二葉亭四迷 「浮雲」
...世の貴紳の多くは烈女春日局の菩提所として記憶してゐよう...
正岡容 「山の手歳事記」
...烈女の名は世に現われる機会がなく...
柳田国男 「木綿以前の事」
...烈女阿正(オマサ)の如き...
山路愛山 「英雄論」
...良妻でもなし烈女節婦でもない...
山本周五郎 「おれの女房」
...天下の名婦とか烈女などなら...
山本周五郎 「おれの女房」
...藩譜のなかに編まれる烈女節婦の伝記と...
山本周五郎 「日本婦道記」
...人の心をふるいたたしめる烈女節婦の伝記だ...
山本周五郎 「日本婦道記」
...「烈女節婦はこのように伝記に撰(せん)せられるものだけではない...
山本周五郎 「日本婦道記」
...「松の花」はあらわれた烈女たちを伝えるだけでなく...
山本周五郎 「日本婦道記」
...烈女は二夫に触れず……これを得一と申します...
山本周五郎 「夜明けの辻」
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