...――ここへ点出しようというのは...
泉鏡花 「薄紅梅」
...八点出されるのが例になっており...
上村松園 「冷かされた桃割娘」
...私には合点出来ませんね...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...一人の自転車乗りを点出したものであったが...
モーリス・ルヴェル 田中早苗訳 「或る精神異常者」
...花粉の黄を小さく点出した色彩は...
豊島与志雄 「梅花の気品」
...次から次へと糸をたぐるように無限に思われるほどの人物を点出して...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...半世紀のむかし青々とした樹木のあひだに唯一つ真白なペンキ塗の家屋の点出(てんしゆつ)せられてゐたのは...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...点出せられた人物としては...
中里介山 「大菩薩峠」
...余が視界に点出(てんしゅつ)された...
夏目漱石 「草枕」
...すると思いがけない場所の名前が突然夫人の口から点出された...
夏目漱石 「明暗」
...酒癖の浪人黒川孝蔵を無礼討にするこれがプロローグのように点出されている...
正岡容 「我が圓朝研究」
...嘘いつわりではないことが御合点出来たであろうと思うが――」呉羽之介はうっとりと...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...坂はなめらかなけいしやで街へつづいて居り街には灯が入つて豆腐売や夕暮のもの騒がしい景色を点出してゐます...
室生犀星 「ザボンの実る木のもとに」
...」「春二月」の三字にダアトが点出せられてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...蘭軒は元旦の詩に梅と書とを点出した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...壬辰の辰字が点出せられてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...突如として裸身の乙女がひく壮麗な車に乗って行った古代の帝王の豪華な姿を点出するといった風に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ぜひとも松の木を点出しようとする古臭い行平(ゆきひら)式を憎むのである...
柳田国男 「雪国の春」
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