...切り貼りの点々とした白い上には...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...点々と灯が燦(きらめ)いている...
芥川龍之介 「上海游記」
...そこかしこに点々と輝く鏡のような五湖の冷たい水の光を鏤(ちりば)めて鮮かにも奇怪な一大裾模様を織りなし...
大阪圭吉 「闖入者」
...点々として連らなる血の痕をみつけた...
大阪圭吉 「白妖」
...点々と散在していた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...点々として、口の津らしいところが見えます...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...泛ぶ空俵橋梁の陰に点々と黒く固まった人糞それらの上を雨がたたいている...
丹沢明 「千住大橋」
...その間から遠くに街路の灯が点々としてるのが...
豊島与志雄 「反抗」
...点々として見えてきた...
直木三十五 「南国太平記」
...点々と煙草の焼け跡があつた...
林芙美子 「浮雲」
...無数の漁船が日光を享楽している水鳥の群のように点々と浮んでいる...
平林初之輔 「犠牲者」
...黒い虫のように点々とできているのだった...
北條民雄 「いのちの初夜」
...ところ/″\に点々として梢から洩れ落ちてゐる陽だまりの一つのやうに...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...深夜のそのホールの前、光のあふれたアスファルトの路上には色シャツに細いズボンの若者たちが上気したざわめきの渦をつくり、のっぽの黒人たちが、点々と、かえっておとなしく青黒いトーテム・ポールのように建物の蔭に突っ立ち、日本の若者たちのはしゃぎぶりを、目玉だけを動かして見ていた...
山川方夫 「愛のごとく」
...――黄ばんだ葉の見える雑草は、腰を没するほど伸びて、薄い夕霧の立ちはじめたなかに、昼顔の花が白く、点々と、にじんだように白く点々と浮いてみえた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...白地へ鰹の血が胸から腰の辺に点々と物凄い...
山本笑月 「明治世相百話」
...点々と、邸の中を、雪の中を、夜鴉(よがらす)のように疾駆(しっく)している黒い人影と刃影(はかげ)――一学は見た途端に総毛立った...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...さまざまの表象が点々として並べられる...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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