...霰(あられ)を炮烙(ほうろく)で煎つたやうな...
芥川龍之介 「酒虫」
...しもにいふべし)雁を見ればかの穴より銕炮(てつはう)の銃口(すぐち)をいだしてうつ也...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...農夫(のうふ)はゆめともうつゝともわきまへず鉄炮(てつはう)もちて立あがりしが...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...夜が明けると、相も変らず寄せ手の激しい攻撃が始まって、鉄炮の音、煙硝(えんしょう)の匂、法螺貝(ほらがい)、陣太鼓、鬨(とき)の声などが一日つゞいていた...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...此の者世に聞えたる鉄炮の上手(じやうず)なりければかねてより桔梗の方の命をふくみ...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...芝日蔭町(しばひかげちょう)に鯖(さば)をあげるお稲荷様があるかと思えば駒込(こまごめ)には炮烙(ほうろく)をあげる炮烙地蔵というのがある...
永井荷風 「日和下駄」
...草鞋(わらじ)と炮烙(ほうろく)が沢山奉納してある小さなお宮がある...
永井荷風 「日和下駄」
...麻布へひとり、すぐ取って返して芝口へひとり、鉄炮洲へひとり...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...火の氣に面の熱く炮らるれば...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...駒込の炮碌地蔵前ときては場末も場末...
正岡容 「小説 圓朝」
...生きながらの焦熱地獄――炮烙(ほうらく)...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...烏頭三銖炮...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...小戦有之、夫より江差之賊徒追撃、厚浅部(あつあさべ)口迄進軍、尤大炮三、玉薬二十四五箱分捕、賊徒一人生捕有之候趣...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...炮烙(ほうろく)...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...鉄炮が(関所の格によって数の差はあるが)並べてあり...
山本周五郎 「山彦乙女」
...「どうしよう、私はあのみじん流に顔を知られている、私ではまずいんだが、あの関守は降参しますよ」「私が出てみようか」「ぜひひとつ、ぜひどうか」主馬は手早くなにかを渡した、「遠国鉄炮改役、仙石丹波守殿の符札です」平四郎は受取って、ふところへ入れながら、対問所の縁側へ出ていった...
山本周五郎 「山彦乙女」
...火繩をかけた鉄炮を持って...
山本周五郎 「山彦乙女」
...「鉄炮の五十や百より...
山本周五郎 「山彦乙女」
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