...空はいつの間にか灰汁桶(あくおけ)を掻(か)きまぜたような色になって...
芥川龍之介 「路上」
...灰汁桶(あくおけ)の雫やみけりきり/\す 凡兆油かすりて宵寝する秋 芭蕉灰汁桶が漏ってボタリボタリと音がしている...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...灰汁桶(あくおけ)の雫(しずく)やみけりきり/″\す 凡兆あぶらかすりて宵寝(よいね)する秋 芭蕉「桶の灰の中に水を入れて...
高浜虚子 「俳句への道」
...その灰汁桶の水が切れたのでありましょう...
高浜虚子 「俳句への道」
...有名な「古池やかわず飛び込む水の音」はもちろんであるが「灰汁桶(あくおけ)のしずくやみけりきりぎりす」「芭蕉(ばしょう)野分(のわき)して盥(たらい)に雨を聞く夜かな」「鉄砲の遠音に曇る卯月(うづき)かな」等枚挙すれば限りはない...
寺田寅彦 「映画芸術」
...前掲「灰汁桶(あくおけ)」の句ではしずくの点滴の音がきりぎりすの声にオーバーラップし...
寺田寅彦 「映画芸術」
...「灰汁桶(あくおけ)のしずくやみけりきりぎりす」などはイディルレの好点景であり...
寺田寅彦 「映画時代」
...「灰汁桶(あくおけ)のしずくやみけりきりぎりす」「あぶらかすりて宵寝(よいね)する秋」という一連がある...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...まず前にも例示した『灰汁桶(あくおけ)』の巻を開いて見る...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...たとえばやはり同じ『灰汁桶(あくおけ)』の巻で...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...試みにやはり『灰汁桶(あくおけ)』の巻について点検すると...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...以上は単に便宜上主として『灰汁桶』だけについて例証したのであるが...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...有名な「灰汁桶(あくおけ)」の連句の中に...
中谷宇吉郎 「かぶらずし」
...空は灰汁桶(あくおけ)を掻(か)き交(ま)ぜたような色をして低く塔の上に垂れ懸っている...
夏目漱石 「倫敦塔」
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