...こんな所に何をまごまごしてるんだ」一人の火消しは私を見て怒鳴りました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...もう、だいぶ暑いころで、少年は、汗だくで捜し廻り、とうとう或る店の主人から、それは、うちにはございませぬが、横丁まがると消防のもの専門の家がありますから、そこへ行ってお聞きになると、ひょっとしたら、わかるかも知れません、といいこと教えられ、なるほど消防とは気がつかなかった、鳶の者と言えば、火消しのことで、いまで言えば消防だ、なるほど道理だ、と勢い附いて、その教えられた横丁の店に飛び込みました...
太宰治 「おしゃれ童子」
...鳶の者と言へば、火消しのことで、いまで言へば消防だ、なるほど道理だ、と勢ひ附いて、その教へられた横丁の店に飛び込みました...
太宰治 「津軽」
...次郎兵衛がこれからもますます馬のように暴れまわってくれたならそれだけ将来の火消し頭としての資格もそなわって来ることだという遠い見透しから...
太宰治 「ロマネスク」
...次郎兵衛はそのなんだか訳のわからぬ重々しげなものごしによって多くの火消したちの信頼を得た...
太宰治 「ロマネスク」
...火消したちは勿論...
太宰治 「ロマネスク」
...火消したちは次郎兵衛の新居にぎっしりつまって祝い酒を呑み...
太宰治 「ロマネスク」
...火消し帽で深く頭と顔とを包んでいる...
火野葦平 「花と龍」
...先代志ん生にこの演出の速記あれど火消しになった若旦那が夢に母に会って泣いているのを仲間に起こされ堅気に戻れと意見される冒頭など充分にさしぐまれました...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...その上に火消しまで出張って...
三好十郎 「斬られの仙太」
...火消しの連中と弥造さんの手の人とが引落しにかかっているが...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...けれども火消しの若い者たちは馴れているとみえ...
山本周五郎 「さぶ」
...あの火消し人足三人を叩っ殺してやる」「穏やかでねえことをぬかすな」火を焚いてある土間から立って...
山本周五郎 「さぶ」
...「に組」の火消しだったという...
山本周五郎 「さぶ」
...いずれも各国から集って来ている火消しか火点けかにちがいない客たちだったが...
横光利一 「旅愁」
...常備の駈付け火消しを...
吉川英治 「大岡越前」
...寝食をわすれてやっている江戸火消しの創立や...
吉川英治 「大岡越前」
...その火消し役も、なみな者では、却って火を大きくしてしまうか、収拾のつかない結果にしてしまう惧(おそ)れがある...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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