...何(なん)だか火事頭巾(づきん)の如きものに雲龍(うんりゆう)の刺(さし)つ子(こ)と云ふ出立(いでた)ちである...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...例の火事頭巾(ずきん)を冠り...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...火事頭巾(かじずきん)を被(かぶ)って...
夏目漱石 「虞美人草」
...火事が済んでもまだ火事頭巾(ずきん)が必要だと云って...
夏目漱石 「私の個人主義」
...おなじく将軍火事頭巾(ずきん)の残り裂(ぎ)れだという...
長谷川時雨 「西川小りん」
...火事頭巾の内側へは...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...人と提灯(ちょうちん)と火事頭巾(ずきん)と...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...火事頭巾でくりだすやらで...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...鳶(とび)の光、火事頭巾、火消目付(ひけしめつけ)の緋(ひ)らしゃなどが、煙にまじって渦(うず)まく中を抜けて、勧学坂(かんがくざか)から袋町(ふくろまち)を突ッきり、やがて己(おの)れの棲家(すみか)まで来てみると、すでにそこは一面の火の海...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...板壁には、ここに起臥(おきふし)する無法者の乾児(こぶん)が、手拭だの、着替えだの、火事頭巾だの、襦袢(じゅばん)だのを雑多に釘へ掛けつらね、中には、誰も着手(きて)のいるわけがない、紅絹裏(もみうら)のあでやかな女小袖なども掛け、蒔絵(まきえ)の鏡立ても、たった一つ置いてあった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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