...倒瀾を既墜にめぐらさむと欲す...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...簡潔な言葉の中に無限の人情の世界を現出させ少しもあせらずに單調に落着いて然し不思議な波瀾を生んでゆく數奇な運命を卷き起す筆の魔力には感嘆する日本人の書いたものはこんなものに比べると實に貧しい...
千家元麿 「自分は見た」
...あの凄まじい狂瀾も轟音も...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...夫の方もいずれまた一と波瀾(はらん)持ち上ること分ってましたが...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...多少の波瀾を交へて徐々に進歩して來た物理學は...
長岡半太郎 「物理學革新の一つの尖端」
...みんなこの観瀾亭に集まって...
中里介山 「大菩薩峠」
...観瀾亭(かんらんてい)の下から船を出すことにしましたから...
中里介山 「大菩薩峠」
...不意に大きな狂瀾に捲き込まれて...
夏目漱石 「それから」
...波瀾のない、平和な自分の生活の中へ、ぼんやりとした暗い影を背負った不吉なものが、無理やり割り込んで来たように思われてならない...
久生十蘭 「キャラコさん」
...それほどの波瀾と艱難に耐えられるものだろうか...
久生十蘭 「新西遊記」
...ただ杜甫の経歴の変化多く波瀾(はらん)多きに反して...
正岡子規 「曙覧の歌」
...波瀾にもまれている...
宮本百合子 「彼女たち・そしてわたしたち」
...私たちの生活の波瀾を凌がせ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...狂瀾怒濤に慣れた老船頭の態度等に現わるる...
夢野久作 「能とは何か」
...徐々と――しかし狂瀾(きょうらん)の相(そう)を示しながら――いわゆる武者押しというジリジリ詰めに追って来ると...
吉川英治 「上杉謙信」
...世路の波瀾は、はやくも少年孔明を鍛えるべく、試すべくあらゆる形で襲ってきた...
吉川英治 「三国志」
...波瀾から波瀾へ年月を送ってきたので...
吉川英治 「親鸞」
...狂瀾(きょうらん)つづら心中の形となったお米の死...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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