...倒瀾を既墜にめぐらさむと欲す...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...狂瀾(きょうらん)のような生活に身を任せた...
有島武郎 「或る女」
...再び帰ってゆくことなぞができ得るものでしょうか!眼を閉じて狂瀾の咆(ほ)え猛っているこの海を想えば...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...けだし平民主義の政治世界に侵入するあたかも狂瀾怒濤(きょうらんどとう)の海面を捲(ま)いて奔(はし)るがごとく...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...もしも事あって押し寄せてくる世界の波瀾に対しては...
豊島与志雄 「新たな世界主義」
...脚色の波瀾と人物の活動とを主とする傾(かたむき)が早くも一つの類型をなしているようになった...
永井荷風 「裸体談義」
...沙翁(さおう)は指輪を種に幾多の波瀾(はらん)を描いた...
夏目漱石 「野分」
...この多事なる世界は日となく夜となく回転しつつ波瀾(はらん)を生じつつある間に我輩のすむ小天地にも小回転と小波瀾があって我下宿の主人公はその尨大(ぼうだい)なる身体を賭(と)してかの小冠者差配と雌雄(しゆう)を決せんとしつつある...
夏目漱石 「倫敦消息」
...これより大事件の後(あと)に起る余瀾(よらん)を描(えが)き出だして...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...波瀾は矢継早やに次々と群がり出...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...平地に波瀾を起すようなことを...
火野葦平 「花と龍」
...帰する所は肉交の波瀾中に浮沈するものと言わざるを得ず...
福沢諭吉 「新女大学」
...何んとならばこの嘉永四年は『気海観瀾広義』全十五巻(後刷りの本は五篇を五冊に合巻)の中...
牧野富太郎 「植物記」
...歴史のどんな波瀾であったろうか...
宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
...徐々と――しかし狂瀾(きょうらん)の相(そう)を示しながら――いわゆる武者押しというジリジリ詰めに追って来ると...
吉川英治 「上杉謙信」
...狂瀾(きょうらん)天をうとうとしている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...あの暴風雨(あらし)の夜の狂瀾(きょうらん)に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...彼が徹底せる熟慮と深瀾(しんらん)のごとき遠謀とが渾然として湧出して来る...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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