...部屋に瀰漫する香りが心地よい...
...公園中に瀰漫する桜の香りで春を感じる...
...煙が瀰漫しているので、窓を開けて換気しよう...
...会場には緊張感が瀰漫していた...
...喫煙室から出てきた人から煙が瀰漫している...
...宗教的感情が瀰漫(びまん)すると同時に...
芥川龍之介 「近頃の幽霊」
...明暗を通じて僕の神経が流動瀰漫(びまん)しているようだ...
岩野泡鳴 「耽溺」
...ずつと飛んで東京の方を望むと乾坤に瀰漫してゐるやうに思はれる...
高濱虚子 「俳諧師」
...急に空一面に瀰漫すると見る間もなく夕立模様となった...
田中貢太郎 「魔王物語」
...密閉された室内に唄声だけが瀰漫(びまん)しつつあって...
谷崎潤一郎 「細雪」
...でもあたりには鼻を衝(つ)く屍臭が瀰漫(びまん)していたので...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...この広い世界のすべての存在が消えてしまって自分のからだの痛みだけが宇宙を占有し大千世界に瀰漫(びまん)しているような気がしている...
寺田寅彦 「柿の種」
...これが記紀の時代に現われて以来今日に至るまで短歌俳句はもちろん各種の歌謡民謡にまでも瀰漫(びまん)している...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
......
峠三吉 「原爆詩集」
...何かあっというような物を作ってもらいたいという希望が案外瀰漫(びまん)しているようである...
中谷宇吉郎 「霧を消す話」
...血潮と線香の匂いの瀰漫(びまん)する中へ踏込んで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...血潮と線香の匂ひの瀰漫(びまん)する中へ踏込んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この家に瀰漫(びまん)する異樣な空氣を嗅ぎわけるつもりだつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...宇宙の至る所に瀰漫(びまん)してゐる...
萩原朔太郎 「宿命」
...隣村に瀰漫(びまん)してゐた病毒は...
正宗白鳥 「避病院」
...歐亞諸邦に瀰漫した譚である...
南方熊楠 「棄老傳説に就て」
...そういう他力本願の心理的要求が瀰漫している...
宮本百合子 「現代の主題」
...Palaestina の全土に瀰漫し...
森鴎外 「古い手帳から」
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