...在來の家と棟續きに瀟洒な數奇屋好みの小家が建築されてある中に...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...瀟洒な夏服は、十年着古したホームスパンに変る...
石川欣一 「可愛い山」
...瀟洒な洋装で肥馬に横乗りするものを其処(そこ)ら中で見掛けた...
内田魯庵 「四十年前」
...装幀瀟洒な美本である...
太宰治 「パウロの混乱」
...瀟洒なぞというものは跡形もありません...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...瀟洒なる一軒の茶亭(さてい)あり...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...虎の皮を敷き一閑張(かんばり)の大机を据ゑたる瀟洒なる一室には...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...さぞさま/″\の美しい裾(スカート)を曳いたであらうと思はれる二階建の瀟洒な別荘風の建物や...
田山録弥 「アンナ、パブロオナ」
...却々瀟洒な不平だよ...
中原中也 「心理的と個性的」
...ウージェーヌが瀟洒な小さな部屋へ入ってくるのを待っていたかのようだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...瀟洒な衣裳が竝んでかけられてあつた...
堀辰雄 「おもかげ」
...まことに瀟洒な楚々たる風趣に富んだ小さな鐘楼で...
牧野信一 「「学生警鐘」と風」
...頬は桃色に化粧されハイヒイルの靴が青磁色のドレスをまとふた瀟洒な体つきを気高く引きしめてゐた...
牧野信一 「街角」
...その折なるほど女は斯うあってもいいと思わせるような瀟洒な姿であるにも拘らず...
宮本百合子 「有島さんの死について」
...瀟洒な白と金の地に...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...瀟洒なところのあるのがすき...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...瀟洒な座敷に汁粉も上品...
山本笑月 「明治世相百話」
...事務官は若い瀟洒な金ブチ眼鏡の官吏さんであり...
吉川英治 「忘れ残りの記」
便利!手書き漢字入力検索