...堂々と濶歩していた...
小泉八雲 田部隆次訳 「ろくろ首」
...久濶(きゅうかつ)の友に訪われた喜びが...
田山花袋 「田舎教師」
...此の春遊びにいつた三上山が平濶な野洲郡の碧落と緑樹と點綴せる上にくつきりと薄墨色に染まつて見えてゐる...
近松秋江 「湖光島影」
...それ吾人が先祖は決して徳川氏封建末路の人民のごとく遅鈍・迂濶(うかつ)にしてしかも怯魂軟腸(きょうこんなんちょう)...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...併し之を軍部の仕事と思ったのは日本の迂濶な閣僚達だけではない...
戸坂潤 「社会時評」
...彼は自分の迂濶さに気づいた...
豊島与志雄 「反抗」
...迂濶なことであるが父でも兄でも僕が机一つなくなつて埃だらけな酒樽の轉がつて居る所にぽつさりと居ようとは思はなかつたのである...
長塚節 「開業醫」
...こりゃ迂濶(うっかり)深入はできないわと云う腹もあって...
夏目漱石 「坑夫」
...一方から見るといかにも迂濶(うかつ)なものが...
夏目漱石 「明暗」
...その言葉を聞き入るような迂濶な真似をする...
久生十蘭 「南極記」
...驚くべくなよやかに濶歩しているアムラのほうへ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...濶(ひろ)さ百里余...
南方熊楠 「十二支考」
...腰ばかり濶くて、肩の狭い北ヨオロッパのチイプとも違う...
森鴎外 「花子」
...」と人人に高言するほど濶達自由で豊かな知識を持った紳士であった...
横光利一 「旅愁」
...」男爵の不在を好都合に迂濶に失礼な言葉使いをしては...
横光利一 「旅愁」
...迂濶な生活のように思われて残念だった...
横光利一 「旅愁」
...内の心を濶くする...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...丞相の寛濶(かんかつ)な度量は...
吉川英治 「三国志」
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