...青葉の陰の濡色の柱の薄り青い...
泉鏡花 「遺稿」
...霧は濡色の紗を掛けた...
泉鏡花 「遺稿」
...動くのに濡色(ぬれいろ)が薄油に...
泉鏡花 「遺稿」
...青葉の陰の濡色の柱の薄(うっす)り青い...
泉鏡花 「遺稿」
...霧は濡色(ぬれいろ)の紗(しゃ)を掛けた...
泉鏡花 「遺稿」
...櫛巻(くしまき)の黒髪の濡色(ぬれいろ)の露(つゆ)も滴(したた)る...
泉鏡花 「印度更紗」
...わざと濡色の髱(たぼ)を見せる...
泉鏡花 「薄紅梅」
...柳亭種彦のその文章を、そっと包むように巻戻しながら、指を添え、表紙を開くと、薄、茅原、花野を照らす月ながら、さっと、むら雨に濡色の、二人が水の滴(た)りそうな、光氏(みつうじ)と、黄昏(たそがれ)と、玉なす桔梗(ききょう)、黒髪の女郎花(おみなえし)の、簾(みす)で抱合う、道行(みちゆき)姿の極彩色...
泉鏡花 「薄紅梅」
...水々とした濡色の島田髷(まげ)に...
泉鏡花 「薄紅梅」
...わけて櫛巻(くしまき)に無雑作に引束(ひったば)ねた黒髪の房々とした濡色と...
泉鏡花 「絵本の春」
...鯛(たい)の濡色輝いて...
泉鏡花 「婦系図」
...S巻の濡色が滴るばかり...
泉鏡花 「婦系図」
...それにも濡色はなく...
泉鏡花 「婦系図」
...渓の紅葉の濡色(ぬれいろ)が美しい...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...濡色(ぬれいろ)に捌(さば)いた濃き鬢(びん)のあたりを...
夏目漱石 「虞美人草」
...浮蓮に魚乗らんとぞ守りける 道彦楠散るや七つ下りの書物よみ 同時鳥啼いて江上数峰青し 同濡色や袷(あわせ)著る日の青によろり 同持って来る者が異様なか...
正岡子規 「俳句上の京と江戸」
...華奢(きやしや)な男女(だんぢよ)も忙(せは)しない車馬も一切が潮染(うしほぞめ)の様な濡色(ぬれいろ)をして其(その)中に動く...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...濡色をした美しい橡の実も沢山落ちていた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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