...これは非常に濃厚なもので...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...この病気に特有である濃厚な粘性のある血液の状態にするのに充分な...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...ぷうんと濃厚な日本のにおいを嗅ぎ...
谷譲次 「踊る地平線」
...性来親子の情の濃厚なる民族にあっては家族が生活の単位となり...
戸坂潤 「再び科学的精神について」
...恐らくは彼れが如く濃厚ならざる可し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...余はこの濃厚なる国貞の『田舎源氏』に対して国芳の得意とせる武者合戦の錦絵を以て流行の両極端を窺ふに足るものとなす...
永井荷風 「江戸芸術論」
...想い及ばなかったところの濃厚な意味が含まれていると共に...
中里介山 「大菩薩峠」
...そんな柔らかい空気の濃厚な場所だったかもしれない...
長谷川時雨 「鬼眼鏡と鉄屑ぶとり」
...まだ封建的殘物の濃厚な時代に...
長谷川時雨 「水」
...濃厚なものを好く人も...
羽仁もと子 「女中訓」
...こんなロマンチツクな色彩濃厚な幻想でありながら少しも若い頃のやうなけばけばしさがなく...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...最も濃厚な恋愛場面を発見した由を音田に告げてゐるところに...
牧野信一 「まぼろし」
...重たい濃厚な食事をとった後...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...最上流は単なる数学の流派というだけでなく一種の宗派的気分の濃厚なものであった...
三上義夫 「和算の社会的・芸術的特性について」
...朝子は目の先に濃厚な絨毯を押しつけられたように感じた...
「一本の花」
...そこへ坐ると濃厚な香りがぱっとひろがって...
山本周五郎 「百足ちがい」
...西の嶽が暗緑の濃厚な色を呈して...
吉江喬松 「山岳美觀」
...総じて船首の飾りや船楼は濃厚な色彩で塗りたて...
吉川英治 「三国志」
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