...うしろへさげ髪にした濃い艶(つや)のある房(ふっさ)りした...
泉鏡花 「瓜の涙」
...魚沼郡(うをぬまこほり)藪上(やぶかみ)の庄川口駅(えき)の端(はづれ)ににいたりて信濃を流(なが)るゝ川と合して...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...それへ招かれでもしたのか濃艶(のうえん)におめかしした芸者衆が幾人も幾人も自動車で運ばれて通っていた...
相馬泰三 「六月」
...江北の方ではその夜中(やちゅう)に美濃路よりつゞく海道すじや峰々山々にたいまつのひかりがあらわれて廿日の月しろをくらますほどに空をこがし...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...次第に濃密の度を加えて来るにつれて...
徳田秋声 「あらくれ」
...なでしこの色が湖水の縁のよりも一きは濃く...
野上豐一郎 「湖水めぐり」
...母子の情洵に濃やかで雨のやうに降りそそぐ感じがする...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...男の顔は濃赤褐色に染まり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...色の白い髮の濃い...
三島霜川 「解剖室」
...それでも秋らしさも濃くて面白い日です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...普通淡い方を「藍(あい)」といい濃い方を「紺(こん)」と呼び慣わしています...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...それからまたこの県西部から美濃へ掛けての地名に...
柳田國男 「地名の研究」
...濃尾平原にはその著名な実例が二三あり...
柳田國男 「地名の研究」
...濃紅姫の無事を祈ろう」と云いながら室(へや)をよろめき出て行きました...
夢野久作 「白髪小僧」
...浅黄繻子(あさぎじゅす)や濃い化粧にうつりよくするにゃ...
吉川英治 「江戸三国志」
...山田小美濃の舞台も見たしと...
吉川英治 「私本太平記」
...美濃の斎藤道三(どうさん)の娘なのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...濃紫にいくらか藍のまじつたといふ様な深い色...
若山牧水 「秋草と虫の音」
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