...――この雲煙の濃淡をご覧なさい...
芥川龍之介 「秋山図」
...その濃い酒をいつぱい入れて待つていらつしやい」と仰せになりました...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...そのゝち老衰が加はるほどだん/\濃くなつて来たのである...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...霧がもっと濃くなるか...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...小學校の先生でも下宿させてゐるのか便所の中に答辭の書き汚しの美濃紙が隨分澤山置いてあつて...
林芙美子 「大島行」
...眉毛(まゆげ)は濃(こ)くて目(め)は黒目(くろめ)がちに...
樋口一葉 「われから」
...色濃く纒いついているかのように思いなされる...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...例の眉毛の濃い検事が...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...途中、濃霧だ、白糸へ行っても霧、茶店で待機、焼鳥を売る爺あり、中々うまいので頻りに食った...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...だんだんそれが濃くなつていつて...
堀辰雄 「初秋の淺間」
...煙がだんだん濃く黒くなり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...濃紺の縁取りをした両眼に...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...正当な意味でのえぐさの濃淡にも関係して居ります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...濃淡の混ぜようをおもしろく見せた漢字がちの手紙も...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...――前の川で今漁(と)れたのだと言つて海苔のやうな濃い蒼い脊中をしてゐる鮭を玄関の石の上に置いた...
室生犀星 「故郷を辞す」
......
夢野久作 「白髪小僧」
...美濃との通路を遮断(しゃだん)しているためでもあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...野末から動き出した濃霧はとう/\我等の前後を包んでしまつた...
若山牧水 「木枯紀行」
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