...濃霧の果ては何時來るとも思はれない...
有島武郎 「潮霧」
...濃艶な妖怪趣味というのはすなわちそこのことであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...その庇の下にたゞよう濃い闇である...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...未(いま)だに封建時代の俤(おもかげ)を濃く残している...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...お美しさに病的な感じが濃くなっていた...
豊島与志雄 「牛乳と馬」
...悪縁に結ばれた夫婦の仲は濃い酒を絶えず飲みつづけているようなもので...
中里介山 「大菩薩峠」
...夜(よる)の吐き出す濃い霧は祭でもなし星でなし...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...濃厚なものを好く人も...
羽仁もと子 「女中訓」
...濃厚な樹脂に執拗(しつよう)にしがみついて離れなかった...
本庄陸男 「石狩川」
...この前(昭和九年のとき)は信濃町で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...明け放れるのにしたがって霧の濃くなった空の艶な気のする下を二条の院へ向かった薫は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...夜とともに濃くなる褐色の空気はこの家も砂原も...
室生犀星 「みずうみ」
...いわゆる「地出来(じでき)」の味の濃いものであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...ちょうど小説の濃厚な場面に読み入って...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...青空は濃く、空気は澄んで、すがすがしい...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...亡き高時の一子の亀寿丸が、いまでは北条二郎時行と名のって、甲斐、信濃、武蔵にわたる北条残党の上に擁されている...
吉川英治 「私本太平記」
...ゆうべ信濃をして弟に鴆毒(ちんどく)をのませたのは兄の自分である...
吉川英治 「私本太平記」
...墨の香(か)も濃く読まれたのは...
吉川英治 「新・水滸伝」
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