...渾としてそれ濁るがごとし...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...渾は混に同じ、濁るかたち...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...あるときは澄み、あるときは濁る、そして流れ動かないではゐられない――これが私の性情だ...
種田山頭火 「其中日記」
...水が濁る時は曇る...
中里介山 「大菩薩峠」
......
中島敦 「河馬」
...去れどありのままなる世は罪に濁ると聞く...
夏目漱石 「薤露行」
...折々は濁るも水の習ひぞと思ひ流して月は澄むらん知らぬ人の批評には弁解が要らぬもっとも悪口でも右のごとく軽いものばかりと限らぬ...
新渡戸稲造 「自警録」
...「井戸の水が急に濁るような事はないか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...春雨や同車の君がさざめ言(ごと)白梅(しらうめ)や誰(た)が昔より垣の外(そと)妹(いも)が垣根三味線草(さみせんぐさ)の花咲(さき)ぬ恋さまざま願(ねがい)の糸も白きより二人してむすべば濁る清水かな蕪村の句の特異性は...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...ちょっと見ると濁るべき所を濁らない文字で書いてあるように見えるけれども...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...濁るならいつそ濁つてしまへば安心が出来るのにと...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...我は清し、汝は濁る、我は高し、汝は卑しと言わぬ許りの顔色して、明らさまに之を辱しむるが如きは、唯空しく自身の品格を落すのみにして益なき振舞なれば、深く慎しむ可きことなり...
福沢諭吉 「新女大学」
...一度濁ると容易に魚の姿が判別出来るまでには澄まなかつたが...
牧野信一 「村のストア派」
...そんなに濁るのが怕けれあ...
牧野信一 「雪景色」
...早く言えば澄むとか濁るとか問題にならぬところの演目の様に見える...
三好十郎 「俳優への手紙」
...深い森の中なので、たいていな雨では、濁ることがない...
山本周五郎 「山彦乙女」
...風流(ふうりう)の駅長しばし我をして春の遼河の船に立たしむわれの観るこの日も後(のち)の万年(まんねん)も遼河は濁る善悪(よしあし)の外(ほか)みなかみの遼河の柳みじかくて暗きジヤンクの帆を上に置く湯崗子に宿る...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...不斷に研かなければ、誰の血液でも、濁る、澱む、鈍る、落伍する...
吉川英治 「折々の記」
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