...良質の水は美しく透明であるべきであって少し濁るのは他の物が入っていることを示す...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...澄むの難く濁るの易き...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...渾(こん)としてそれ濁るがごとし(二二)...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...渾としてそれ濁るがごとし...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...渾は混に同じ、濁るかたち...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...去れどありのままなる世は罪に濁ると聞く...
夏目漱石 「薤露行」
...澄むとも濁るとも片づかない空のような...
夏目漱石 「三四郎」
...「井戸の水が急に濁るような事はないか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...妙に言葉尻の濁るのはどうすることも出來ない樣子でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...濁るならいつそ濁つてしまへば安心が出来るのにと...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...我は清し、汝は濁る、我は高し、汝は卑しと言わぬ許りの顔色して、明らさまに之を辱しむるが如きは、唯空しく自身の品格を落すのみにして益なき振舞なれば、深く慎しむ可きことなり...
福沢諭吉 「新女大学」
...一度濁ると容易に魚の姿が判別出来るまでには澄まなかつたが...
牧野信一 「村のストア派」
...四面海水皆濁るに...
南方熊楠 「十二支考」
...深い森の中なので、たいていな雨では、濁ることがない...
山本周五郎 「山彦乙女」
...そんなふうに濁るわけがないのである...
山本周五郎 「山彦乙女」
...雨さえ降るなら濁るるなれど...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...風流(ふうりう)の駅長しばし我をして春の遼河の船に立たしむわれの観るこの日も後(のち)の万年(まんねん)も遼河は濁る善悪(よしあし)の外(ほか)みなかみの遼河の柳みじかくて暗きジヤンクの帆を上に置く湯崗子に宿る...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...戦いまた戦い、業火(ごうか)と人の相剋(そうこく)はなお歇(や)まずといえ、乱れれば乱れるほど、濁れば濁るほど、おたがい人間は、この地上を獣(けもの)のものと化し去ってはならんのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
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