...鶏卵(たまご)色に濁りを帯びて...
泉鏡花 「婦系図」
...東洋人には珍らしい濁りのない白さだ...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...二十「塀和君などはまだ少しの濁りも無い...
高濱虚子 「俳諧師」
...濁りなき笑顔で応じた...
太宰治 「あさましきもの」
...私たちのはうを振りむき赤濁りに濁つた眼を絲のやうに細くし顏ぢゆうをくしやくしやにして笑つてみせた...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...滑かな大坂辯が暑い空氣の中に濁りを帶びて...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...またその素質においては濁りはないと思ふが...
田山録弥 「三月の創作」
...淀(よど)んだ運河の濁り水に退屈げな顔を映してる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...底濁りのした眼の光も消え...
豊島与志雄 「真夏の幻影」
...その頃はまだ濁りにそまない...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...(原文には仮名に濁りが附してありません...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...青ぞらが緑いろに濁り...
宮沢賢治 「グスコーブドリの伝記」
...みればあたりの水は濁り...
室生犀星 「幻影の都市」
...……少しの濁りもないこの柔らかな肌が...
山本周五郎 「つばくろ」
...やがて、そなたの行先(ゆくさき)はすべての溝が毒に沸(わ)き、すべての街が悪に燃え、腐れた匂(にほ)ひ、※(あつ)い気息(いき)、雨と洪水、黴(かび)と汗、蠕虫(うじ)、バクテリヤ、泥と人、其等(それら)の物の入(い)りまじり、濁り、泡立ち、咽(む)せ返る夏の都を越えながら、汚(けが)れず、病まず、悲(かなし)まず、信と勇気の象形(うらかた)に細身の剣と百合(ゆり)を取り、ああ太陽よ、悠揚(いうやう)と秋の野山に分け入(い)れよ、其処(そこ)にそなたの唇は黄金(きん)の果実(このみ)に飽くであろ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...そいつはおれにも分っているのさ」「濁り橋のそばに蔦屋(つたや)という旅籠(はたご)がございましょう」「ウム...
吉川英治 「江戸三国志」
...これ肉体の濁りである」「…………」「さらに...
吉川英治 「三国志」
...米沢訛(よねざわなま)りの濁りがある...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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