...やはり赤濁りの溝川(どぶかわ)だった...
芥川龍之介 「長江游記」
...濁り水の動く浪畔(なぐろ)にランプの影がキラキラする...
伊藤左千夫 「水籠」
...簪(かんざし)の耳掻(みみかき)ほどの草の花冬の空少し濁りしかと思ふ十一月十二日 句謡会...
高浜虚子 「六百句」
...濁りなき笑顔で応じた...
太宰治 「あさましきもの」
...姿は聖人に似たりといへども心は不平に濁りて騒ぎ...
太宰治 「右大臣実朝」
...妙に薄濁りのした...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...全体にかぶさっている濁りあるいは曇りのようなものがあってそれが気になるだろうと思われる...
寺田寅彦 「蓄音機」
...彼女は英子の何処か濁りのある声とは似てもつかぬ美しい声を持っていた...
豊島与志雄 「運命のままに」
...牧は、土のついた、濁り、淀んだ、黒灰色の顔を上げた...
直木三十五 「南国太平記」
...ここに一つのたとえあり清滝川も濁りそろなにとて君様つれなさよ忍踊りを一踊り君様を...
中里介山 「大菩薩峠」
...濁りが淵で斬り殺した...
南方熊楠 「十二支考」
...声などもそうした地方の人と同じような訛(なまり)声の濁りを帯びたものになり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...気持が澄んで一点の濁りもないところに...
室生犀星 「玉章」
...すがすがしく濁りのない顔に返った...
山本周五郎 「青べか物語」
...平三郎の気持も濁りがなくていい...
山本周五郎 「日本婦道記」
...このあたりではそう濁りもない清澄な谷川であった...
吉川英治 「三国志」
...利根川は赤く濁り...
吉川英治 「旗岡巡査」
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