...そこには石のやうに黙した水の塊的(マツス)が凝然として澱んでゐるばかりだ...
有島武郎 「運命と人」
...その重く澱(よど)んだ空気の中を落ちもせず...
有島武郎 「星座」
...少し言い澱(よど)んでいたが...
太宰治 「花燭」
...澱んではまたゆるゆると流れてゐた...
太宰治 「道化の華」
...後をすこしくいい澱(よど)んでいたが...
近松秋江 「霜凍る宵」
...人は決して澱粉(でんぷん)蛋白(たんぱく)脂肪(しぼう)だけで生きて行かれるものではない...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...そして疲れた頭が沈澱(ちんでん)して来ると...
徳田秋声 「黴」
...そして水は濁り黒ずんで、澱みきっている...
豊島与志雄 「囚われ人」
...妙にむし暑いような大気が澱んでいた...
豊島与志雄 「未来の天才」
...その凡てが澱んで動かぬ時間の間...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...其(そ)のいひ澱(よど)んだことを不審(ふしん)に思(おも)ふ心(こゝろ)さへ起(おこ)さぬ程(ほど)放心(うつかり)と聞(き)いて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...澱粉だけでは身体がもたないから...
中谷宇吉郎 「稲の一日」
...下に沈澱する泥の量の測定とをする...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...東京の空気を下の関までそっくり運ぼうとでもするように車室内の空気はムンムン沈澱していた...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
......
宮沢賢治 「丘」
...根から澱粉を採取する野生植物の一つ...
柳田國男 「食料名彙」
...暫く重く黙っていてからまた云い澱む風に云った...
横光利一 「旅愁」
...そんな沈澱(ちんでん)は見えなかった...
吉川英治 「上杉謙信」
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