...「これはことによると――」と辻永は云(い)い澱(よど)んだ末(すえ)「例の三人の青年はユダヤ結社のものにやっつけられたのじゃないかと思う」「うむ...
海野十三 「地獄街道」
...始終クラブに沈澱していました...
海野十三 「地獄の使者」
...煉羊羹(ねりようかん)の濃(こまや)かに澱(よど)んだ色彩ばかりが...
江戸川乱歩 「火星の運河」
...瑠璃の如く透徹(とうてつ)した泉の水が澱(よど)んで居るのです...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...澱(よど)んだ空気が発酵して...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...即ち澱粉偏重主義を止めることが大切であるが...
中谷宇吉郎 「風土と伝統」
...たちまち砂のような滓(おり)が澱(おど)んだ...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...澱んだような鉛色の水が...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...湿った空気が澱んでいて...
牧逸馬 「生きている戦死者」
...これから製した澱粉はコというものには入れていない...
柳田國男 「食料名彙」
...海は灰色に澱(よど)んで...
山川方夫 「一人ぼっちのプレゼント」
......
山之口貘 「山之口貘詩集」
...池の水は寒ざむと澱(よど)んでいる...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...そして筏をドースンの製材所の傍の広い澱みに乗り入れる頃までには...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...山の春の期待に澱みなくふくらんでゐる...
横瀬夜雨 「春」
...暫く重く黙っていてからまた云い澱む風に云った...
横光利一 「旅愁」
...むなしいものだけが心に澱(おど)んでくるのだった...
吉川英治 「私本太平記」
...きらりと光ってはまたすぐ鈍く澱(よど)んでしまう...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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