...重い土はやがて沈澱して水によって囲まれた...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...澱みなく言ひ終つて...
太宰治 「右大臣実朝」
...香の色をした液体が半分ばかり澱(おど)んでいる底の方に...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...お増一家に一層澱(よど)んで来る暗い空気...
徳田秋声 「爛」
...何か重苦しい憂鬱が私の心に一杯澱んでいた...
豊島与志雄 「運命のままに」
...第四群は澱粉食という風に...
中谷宇吉郎 「鼠の湯治」
...澱(よど)みやすい彼の気分を掻きまぜ沈む心をひき立てようとするのも彼女だった...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...(11)鉱物を溶解するときに炉床または坩堝(るつぼ)の底に沈澱(ちんでん)するもの...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...澱(よど)んだような穏やかな空の日足が...
松本泰 「謎の街」
...早池峰(はやちね)の西どなりの群青(ぐんじゃう)の山の稜(りょう)が一つ澱(よど)んだ白雲に浮き出した...
宮沢賢治 「山地の稜」
...我々は臼(うす)でその芽を摺(す)り潰(つぶ)して胚乳の澱粉だけを人間の食料としているので滋養分も多い訳(わけ)です...
村井弦斎 「食道楽」
...蕨の根から澱粉を取つた殘りの...
柳田國男 「食料名彙」
...トウライ味噌豆の煮汁の底に澱んだものを多くの土地では...
柳田國男 「食料名彙」
...これは麩を製するとき水の底に澱(よど)んだものを...
柳田國男 「食料名彙」
...トドリ麦を磨(と)いだ磨ぎ汁の底に沈澱するものを...
柳田國男 「食料名彙」
...むしろの上のあちこちに澱(おど)んでいた男やら女やらの影は...
吉川英治 「私本太平記」
...其處の澱(よど)みには大きなやまと鮠が四五疋...
若山牧水 「梅雨紀行」
...見ている間に一時澱んだ気持もまた少しずつ冴えて来るのを覚えた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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