...彼の演奏は聴衆を澎湃させた...
...災害時には澎湃した気象条件が予想される...
...彼女の話は澎湃し、感動を与えてくれた...
...この小説は激動の時代を描き、澎湃したストーリーが展開される...
...今日は海が澎湃していて、波の音がとても大きかった...
...常に昔の澎湃(はうはい)とした興奮が...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...其勇ましい唸き聲が、眞上の空を擘(つん)ざいて、落ちて四匝(あたり)の山を動かし、反つて數知れぬ人の頭を低れさせて、響の濤の澎湃と、東に溢れ西に漲り、甍を壓し、樹々を震わせ…………………………弱り弱つた名殘の音が、見えざる光となつて、今猶、或は、世界の奈邊(どこ)かにさまようて居るかも知れぬ...
石川啄木 「漂泊」
...澎湃として洪水のごとく侵入してきた...
井上哲次郎 「明治哲学界の回顧」
...澎湃(ほうはい)として...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...澎湃(はうはい)とした潮流となつた...
田山録弥 「小説新論」
...これが実現した暁には北西の空からあらゆる波長の電磁波の怒濤(どとう)が澎湃(ほうはい)としてわが国土に襲来するであろう...
寺田寅彦 「北氷洋の氷の割れる音」
...澎湃(ほうはい)として文壇に漲(みなぎ)って来たなかに...
徳田秋声 「仮装人物」
...さてこの澎湃たる警察精神を以て...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...鹿渡しの岬に近づくと波は澎湃として船が思ひ切つて搖れる...
長塚節 「鉛筆日抄」
...澎湃として起って来た思想問題の嵐の一つの現われであったのであろう...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...どんな一幕にも年代と共に次第に深まつて行く度量とでも云ふべき澎湃模糊たるものが感ぜられるのであつた...
牧野信一 「月評」
...あらゆる事象が小説なるもののふるひにかけられると澎湃たる夢に覆はれてゐて...
牧野信一 「早春のひところ」
...澎湃たる絶望感とに沈湎して骨にならぬ限りは拓かるべき道もないとおもつてわたしはあのやうな山径ばかりを転々としてゐるのであるが...
牧野信一 「痩身記」
...芸術と人生の澎湃極みなき魔宴(サバト)よ...
牧野信一 「浪曼的月評」
...和語への自覚が澎湃(ほうはい)として興って来た今日...
柳宗悦 「民藝四十年」
...いまや澎湃たる太平洋の風雲をゆくてに臨みながら...
吉川英治 「折々の記」
...澎湃(ほうはい)たる威勢をもって聞え出して来たことは...
吉川英治 「新書太閤記」
...或は岩(いわ)に触(ふ)れて澎湃(ばうはい)白沫を飛(と)ばし...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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