...澎湃(はうはい)として彼を襲つて来る...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...響の濤(なみ)の澎湃(はうはい)と...
石川啄木 「漂泊」
...其勇ましい唸き聲が、眞上の空を擘(つん)ざいて、落ちて四匝(あたり)の山を動かし、反つて數知れぬ人の頭を低れさせて、響の濤の澎湃と、東に溢れ西に漲り、甍を壓し、樹々を震わせ…………………………弱り弱つた名殘の音が、見えざる光となつて、今猶、或は、世界の奈邊(どこ)かにさまようて居るかも知れぬ...
石川啄木 「漂泊」
...澎湃として洪水のごとく侵入してきた...
井上哲次郎 「明治哲学界の回顧」
...その澎湃(ほうはい)たる文芸の津波ではなかったろうか...
太宰治 「惜別」
...澎湃(はうはい)とした潮流となつた...
田山録弥 「小説新論」
...澎湃のヘレースポントス大波の 30岸悉く平げてまた一面の沙としつ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...外は泡立つ海神の無限の潮(うしほ)澎湃(ほうはい)と高鳴り渡り...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...三月末には南の方(かた)澎湖(ぼうこ)列島すでにわが有に帰し...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
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富澤赤黄男 「天の狼」
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仁科芳雄 「國民の人格向上と科學技術」
...自然主義の波は澎湃(ほうはい)として...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...一人は澎湃奔放(はうはいほんぱう)たる濁流を望(のぞ)み...
長谷川時雨 「こんな二人」
...澎湃たる絶望感とに沈湎して骨にならぬ限りは拓かるべき道もないとおもつてわたしはあのやうな山径ばかりを転々としてゐるのであるが...
牧野信一 「痩身記」
...澎湃(ほうはい)たる活力を持つことができない...
矢部貞治 「政治学入門」
...澎大な修史の勞作場として...
吉川英治 「折々の記」
...澎湃(ほうはい)たる威勢をもって聞え出して来たことは...
吉川英治 「新書太閤記」
...あの孱弱(かよわ)い少女の一身を賭(と)して澎湃たる世の濁流中に漕ぎ出したと...
若山牧水 「姉妹」
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