...澄明な空気が心地よい...
...彼女の澄明な瞳に見とれた...
...この湖の水は澄明で美しい...
...澄明な声で話す。...
...この水は澄明だから、飲んでも大丈夫だ...
...最も澄明なものが最も青かった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...清澄明徹いはんかたなし...
種田山頭火 「行乞記」
...今日は雨後の澄明な空氣の中に夢の如く淡く薄紫の霞を罩(こ)めて靜かに立つてゐる...
近松秋江 「湖光島影」
...今しも沈もうとしている太陽の投げる澄明(ちょうめい)な光りを心から感歎して眺めていると...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...その奇想の澄明、その繊細巧致を極めたる諧謔味、その霊麗なる純樸味、その他の滋味、光沢の豊かなるおもむきは、古今の東西を通じて独特なる妙境の持主であることは否めない...
牧野信一 「彼に就いての挿話」
...澄明の大気の彼方にありあり髣髴する蜃気楼の夢に眼を視張らせられて恍惚の吐息に愉悦を味はふこと幾度(いくたび)――その都度口を極めて筆を執つて嘆賞――おそらくは砂漠に道をうしなひ...
牧野信一 「坂口安吾君の『黒谷村』を読む」
...二つの鼻腔から吐き出す太い二本の煙の棒で澄明な陽光(ひかり)を粉砕した...
牧野信一 「ゼーロン」
...私はギヤマン模様のように澄明な猪鼻村のパノラマを遠く脚下に横眼で見降しながら努めて呑気そうに馬追唄を歌って行った...
牧野信一 「ゼーロン」
...あらゆる物音は澄明な月の光りに吸ひとられてしまつたやうに絶へ入つて...
牧野信一 「バラルダ物語」
...澄明な宇宙の彫像と接吻けしめる(だが...
槇村浩 「青春」
...口笛の上手な少年だっただが夏の朝の澄明さに似たあわたゞしい生活が流れてから境遇と政治の過流が私たちを異った都市と都市との地下に埋めたそして今日―――汽船(ふね)が青く冴えた土佐沖を越えてこの同じ牢獄に...
槇村浩 「同志下司順吉」
...それをますます純化し・澄明にし・精緻にし・たあげく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...スマシとは謂つても十分に澄明なものでは無かつた筈である...
柳田國男 「食料名彙」
...澄明(ちょうめい)な声で答えた...
夢野久作 「怪夢」
...頭に殘つてゐる澄明な頭の形をした心だけが少しも車輪に咬まれずに殘つてゐる...
横光利一 「悲しみの代價」
...忽ち一片の雲だにない澄明(ちょうめい)の青空に...
吉川英治 「新書太閤記」
...澄明(ちょうめい)な頭脳はそのいうことばの適切と冷静がよく証拠だてていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...澄明(ちょうめい)になりきれない者たちだった...
吉川英治 「親鸞」
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