...澄明な空気が心地よい...
...彼女の澄明な瞳に見とれた...
...この湖の水は澄明で美しい...
...澄明な声で話す。...
...この水は澄明だから、飲んでも大丈夫だ...
...澄明(ちょうめい)な液体に過ぎなかったが...
海野十三 「疑問の金塊」
...その音もなく形もない凄(すさま)じい戦いを極度に澄明な...
中勘助 「母の死」
...澄明な空気は全く熟して...
細井吉造 「二つの松川」
...だつて先生の悒鬱には何か近寄り憎い澄明さが感ぜられるのですもの...
牧野信一 「女に臆病な男」
...その奇想の澄明、その繊細巧致を極めたる諧謔味、その霊麗なる純樸味、その他の滋味、光沢の豊かなるおもむきは、古今の東西を通じて独特なる妙境の持主であることは否めない...
牧野信一 「彼に就いての挿話」
...澄明の大気の彼方にありあり髣髴する蜃気楼の夢に眼を視張らせられて恍惚の吐息に愉悦を味はふこと幾度(いくたび)――その都度口を極めて筆を執つて嘆賞――おそらくは砂漠に道をうしなひ...
牧野信一 「坂口安吾君の『黒谷村』を読む」
...二つの鼻腔から吐き出す太い二本の煙の棒で澄明な陽光(ひかり)を粉砕した...
牧野信一 「ゼーロン」
...私はギヤマン模様のように澄明な猪鼻村のパノラマを遠く脚下に横眼で見降しながら努めて呑気そうに馬追唄を歌って行った...
牧野信一 「ゼーロン」
...口笛の上手な少年だっただが夏の朝の澄明さに似たあわたゞしい生活が流れてから境遇と政治の過流が私たちを異った都市と都市との地下に埋めたそして今日―――汽船(ふね)が青く冴えた土佐沖を越えてこの同じ牢獄に...
槇村浩 「同志下司順吉」
...スマシとは謂つても十分に澄明なものでは無かつた筈である...
柳田國男 「食料名彙」
...澄明(ちょうめい)な声で答えた...
夢野久作 「怪夢」
...ああいふ澄明と自然さを生活に持つことすら...
吉川英治 「折々の記」
...いよいよという最期にいたるもこれに乱されない澄明(ちょうめい)なものにまで...
吉川英治 「黒田如水」
...よろい下着となった半身の白さもいとど澄明なものに見えて...
吉川英治 「私本太平記」
...その人間の不幸であるように――彼の澄明(ちょうめい)な頭脳には...
吉川英治 「新書太閤記」
...澄明(ちょうめい)な頭脳はそのいうことばの適切と冷静がよく証拠だてていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...澄明(ちょうめい)になりきれない者たちだった...
吉川英治 「親鸞」
...その語そのままな鋭い澄明な眼が...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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