...澄明な空気が心地よい...
...彼女の澄明な瞳に見とれた...
...この湖の水は澄明で美しい...
...澄明な声で話す。...
...この水は澄明だから、飲んでも大丈夫だ...
...澄明なる水をたたえた大きいビーカーの中で実験をして見たところ...
海野十三 「科学者と夜店商人」
...空気のない澄明(ちょうめい)なる空間をとおして...
海野十三 「月世界探険記」
...清澄明徹いはんかたなし...
種田山頭火 「行乞記」
...その水晶のごとき澄明さのうちには...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一斉に澄明な光りと影をきらめかす...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...セント・ジョンの眼は字義(じぎ)通りいかにも澄明であつたが...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...しかし利根子のやうな女が秋津のやうな外面単純澄明な態度で人に接する男を愛するやうになつたのは...
北條民雄 「青春の天刑病者達」
...その奇想の澄明、その繊細巧致を極めたる諧謔味、その霊麗なる純樸味、その他の滋味、光沢の豊かなるおもむきは、古今の東西を通じて独特なる妙境の持主であることは否めない...
牧野信一 「彼に就いての挿話」
...澄明の大気の彼方にありあり髣髴する蜃気楼の夢に眼を視張らせられて恍惚の吐息に愉悦を味はふこと幾度(いくたび)――その都度口を極めて筆を執つて嘆賞――おそらくは砂漠に道をうしなひ...
牧野信一 「坂口安吾君の『黒谷村』を読む」
...世にも不思議な巨大なランプの月の傘の如く八方に放った光芒(こうぼう)が澄明な黄金の輪を現出して...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...あらゆる物音は澄明な月の光りに吸ひとられてしまつたやうに絶へ入つて...
牧野信一 「バラルダ物語」
...口笛の上手な少年だっただが夏の朝の澄明さに似たあわたゞしい生活が流れてから境遇と政治の過流が私たちを異った都市と都市との地下に埋めたそして今日―――汽船(ふね)が青く冴えた土佐沖を越えてこの同じ牢獄に...
槇村浩 「同志下司順吉」
...スマシとはいっても十分に澄明なものではなかったはずである...
柳田國男 「食料名彙」
...澄明(ちょうめい)な声で答えた...
夢野久作 「怪夢」
...頭に殘つてゐる澄明な頭の形をした心だけが少しも車輪に咬まれずに殘つてゐる...
横光利一 「悲しみの代價」
...澄明な思慮をもつたらうか...
吉川英治 「折々の記」
...その人間の不幸であるように――彼の澄明(ちょうめい)な頭脳には...
吉川英治 「新書太閤記」
...澄明(ちょうめい)になりきれない者たちだった...
吉川英治 「親鸞」
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