...鮒は水の澄んだ中に悠々と尾鰭(おひれ)を動かしていた...
芥川龍之介 「海のほとり」
...なんともいえず可憐(かれん)な澄んだ音を立てて水たまりに落ちる雨(あま)だれの音はなお絶え間なく聞こえ続けていた...
有島武郎 「或る女」
...「一時間目は吉田さんだから……僕に用というのは何?」低いけれど澄んだ声...
有島武郎 「星座」
...そのうちに澄んだベルの音が聞こえだしたと思ったら...
海野十三 「海底都市」
...そして長い黒く澄んだ歯並み...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...木のうえで野生の若い雄鶏が澄んだするどい声で鳴き...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...・ほつかり朝月のある風景がから梅雨夕闇の筍ぽき/\ぬいていつたよ旧作再録ぢつとたんぽぽのちるやつぱり一人がよろしい雑草どうにもならない矛盾が炎天線路まつすぐヤレコノドツコイシヨ焼跡なにか咲いてゐる方へ埃まみれで芽ぶいたか送電塔が青葉ふかくも澄んだ空やつと芽がでたこれこそ大根すずめおどるやたんぽぽちるや暮れてつかれてそらまめの花とな六月十九日ずゐぶん早く起きた...
種田山頭火 「行乞記」
...少し小首を傾けて何時までも疲れない澄んだ声で読み続けた...
豊島与志雄 「運命のままに」
...澄んだ蒼白色になって...
直木三十五 「南国太平記」
...いかにも高くいかにも能(よ)く澄んだ真夏の真昼の青空の色をも...
永井荷風 「夏の町」
...姉は青空のやうに澄んだ眼をした...
原民喜 「焔」
...澄んだ月の光の下で...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...私は眼を開いて白銀の晶玉のやうに澄んだ月の表面を見た...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...良く澄んだ心地いい声には...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...よく澄んだ、きれいなその眼で見られると、自分のすべてが見透かされ、そして洗われるような気持がする...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...刀の肌のような澄んだ眼をして黙りこんだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...閉め切つた雨戸を漏れてなほその澄んだ聲が聞えて來る...
若山牧水 「樹木とその葉」
...遠くでは馬追蟲の澄んだ聲も聞えて來るのである...
若山牧水 「樹木とその葉」
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