...澄み切った空から十三夜の月が霜のような光を井戸端へ落している...
伊藤左千夫 「新万葉物語」
...澄み切った空に、大勢の人間から発せられる混沌とした騒音や、車輪のきしみ、馬のいななきなどが響き渡る...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...玉のような澄み切った水の泡が...
夢野久作 「ルルとミミ」
...仄白い――而も澄み切った朝明りとなった...
豊島与志雄 「月明」
...すぐに澄み切った朗かさに返った...
豊島与志雄 「蘇生」
...奥深く澄み切った眼で...
豊島与志雄 「反抗」
...そうして私は秋の澄み切った大気のうちに...
豊島与志雄 「湯元の秋」
...澄み切った青い目玉...
豊島与志雄 「理想の女」
...澄み切った秋の空気の中へ広がり尽くすと...
夏目漱石 「三四郎」
...きのうの澄み切った空に引き易(か)えて...
夏目漱石 「二百十日」
...「あーら! 貴女も! 彼は私の目のように澄み切った若々しさを保っていて...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...落ちぎわに近い月夜の空が澄み切った中を涼しい風が吹き...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一部分に澄み切った芸術味の見えるものだった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...青い青い澄み切った空の下を涯(は)てしもなく重なり合いながら押し寄せて来る...
夢野久作 「難船小僧」
...澄み切った真夏の太陽の下で...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...底の底まで澄み切った青空と湖の中間には...
夢野久作 「狂人は笑う」
...澄み切ったそのものと...
吉川英治 「宮本武蔵」
...澄み切った気息の合致したせつな...
吉川英治 「山浦清麿」
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