...山国の秋ほどすがすがしく澄みわたることはなかろう...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...澄みわたる一(いち)の信義はをとめごの清きくちづけ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...やはり明朗に澄みわたる姿だった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
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立原道造 「萱草に寄す」
...山風澄みわたる笠をぬぐ蓮の葉に雨の音ある旅の夕ぐれ今日は酒を慎しんだ...
種田山頭火 「行乞記」
...鉢の子にも(改作)□山へ空へ摩訶般若波羅密多心経(再録)□旅の法衣は吹きまくる風にまかす(〃)雪中行乞□雪の法衣の重うなる(〃)□このいたゞきのしぐれにたゝずむ(〃)□ふりかへる山はぐ(マヽ)れて(〃)――――□水は澄みわたるいもりいもりをいだき□住みなれて筧あふれる鶏肋集(追加)□青草に寝ころべば青空がある□人の子竹の子ぐいぐい伸びろ(酒壺洞君第二世出生)六月一日 川棚...
種田山頭火 「行乞記」
...風がてふてふをとまらせない・梅雨の縞萱が二三本□・水は澄みわたるいもりいもりをいだきだん/\心境が澄みわたることを感じる...
種田山頭火 「行乞記」
...澄みわたる月を観ることは忘れない...
種田山頭火 「行乞記」
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種田山頭火 「行乞記」
...身も心もすべてが澄みわたる朝だつた...
種田山頭火 「其中日記」
...・つかれてもどつてひなたの寒菊・いちにち風ふき誰もこない落葉する・悔いるこゝろに日がてり小鳥きてなくか・霜晴れ澄みわたるほどに散るは山茶花十二月四日冬ぐもり...
種田山頭火 「其中日記」
...変電所の鉄骨ががつちり直角形(改作)・さういふ時代もあるにはあつた蝉とる児のぬきあしさしあし・暑さきはまり蝉澄みわたる一人・ゆふべはよみがへる葉に水をやる・山はゆふなぎの街は陽のさす方へ・炎天まつしぐらにパンクした(自動車)逸郎君に・百合を桔梗に活けかへて待つ朝風・ちつともねむれなかつた朝月のとがりやう・夜あけの風のひえ/″\として月草ひらく七月二十七日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...・わかれて遠い瞳が夜あけの明星・草ふかく韮が咲いてゐるつつましい花植ゑるより蜂が蝶々がきてとまる花・日向ぼつこは蝿もとんぼもみんないつしよに・更けると澄みわたる月の狐鳴く・朝月あかるい水で米とぐ九月十四日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...澄みわたる心が刃物のやうに冴えかへる...
種田山頭火 「其中日記」
...――(上海日本海軍部公報)大空澄みわたる日の丸あかるい涙あふるる (山生)十二月十五日快晴...
種田山頭火 「其中日記」
...……野宿いろ/\波音おだやかな夢のふるさと秋風こんやも星空のました落葉しいて寝るよりほかない山のうつくしさ生きの身のいのちかなしく月澄みわたるいつぞやの野宿をわがいのちをはるもよろし大空を仰げば月の澄みわたるなり留置郵便はうれしいありがたい秋のたより一ト束おつかけてゐた波音の松風の秋の雨かな歩るくほかない秋の雨ふりつのる十一月五日 快晴...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...ことに晴れた夜など澄みわたる月の面をじつと見つめながら静な静な歌をうたふといつか涙が瞼にたまつて月からちかちかと後光がさしはじめる...
中勘助 「銀の匙」
...★鋼(はがね)のように澄みわたる大空のまん中で月がすすり泣いている...
夢野久作 「月蝕」
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