...潮田がまた一緒に東京へ出ないかと誘ってみたが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...海辺の国には潮が怒って無数の人畜の生命を奪うのに対して...
田中貢太郎 「日本天変地異記」
...鳴門(なると)の潮を見て徳島へ渡り...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...兎に角に彼等はその人生の重苦しい潮の中に漂つてゐるのである...
田山録弥 「三月の創作」
...いぶけば潮澎湃と嵐の下に湧き上る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...よく凪いだ海が干潮になって...
豊島与志雄 「交遊断片」
...『たま/\潮の滿干により...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...欄干に倚(よ)って下を見ると満潮(まんちょう)か干潮(かんちょう)か分りませんが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...銀杏(いちょう)返しの髪はすこしみだれ、ほつれ毛が、紅潮した長顔に、しどけなくたれかかっているが、金五郎の眼をひいたのは、腕まくりした女の右腕の、美しい彫青であった...
火野葦平 「花と龍」
...男女の関係も自から一般の風潮に従い...
福沢諭吉 「女大学評論」
...六月十二日(土曜)十時半に起きて「舞踊新潮」同人佐藤邦夫の肝いりで...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「此處を出て行くのが悲しいからなの?」私の裡(うち)にある悲嘆と愛とに掻き立てられた激した情緒が高潮し...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...潮がごうごう引いているのでアイダは返事しなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...両方の親達や親類や又は香潮や美留藻の喜びは申すまでもありませぬ...
夢野久作 「白髪小僧」
...その家の構造、その令嬢の部屋の位置、財産預金先、家族の状態、起床時と就寝時、一般の家風、令嬢の生活状態、お小遣いの多寡、趣味嗜好、朋友関係、月経の来潮期、手紙を遣る人と来る人の名前、殊にその内容は必要で、ドンなタチの女か、物になるかならないかを判断する...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...最も芸術的に高潮した作品が一つでも残れば……という考えで進んで行く...
夢野久作 「能とは何か」
...潮(うしお)のような人馬の気配がひしひしとする...
吉川英治 「新・水滸伝」
...この表の通りに住んでいた白拍子の翠蛾と潮音の姉妹(きょうだい)は...
吉川英治 「源頼朝」
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