...兎に角に彼等はその人生の重苦しい潮の中に漂つてゐるのである...
田山録弥 「三月の創作」
...420譬へば海の潮流の鞳として岸の上...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...これは肉づきのよい面にポッと紅(べに)を潮(さ)して...
中里介山 「大菩薩峠」
...『たま/\潮の滿干により...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...郊外電車の響は時をり潮ざひのやうに...
中村地平 「悪夢」
...この土用浪の砕けて沸き返る赤黒い潮の中へ...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...そのとき袂の先を少し血潮で汚したとか言っておりました」お米の答は明快を極めました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...夜目にも血潮が匂ったようですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ながれるごとき涙にぬれ私はくちびるに血潮をぬるああ なにといふ戀しさなるぞこの青ざめた死靈にすがりつきてもてあそぶ夜風にふかれ猫柳のかげを暗くさまよふよ そは墓場のやさしい歌ごゑです...
萩原朔太郎 「青猫」
...温い愛の潮がヒタヒタとこみ上げて来たのであろう...
久生十蘭 「魔都」
...ウェブサイト『尾上徹夫の黒潮塾』所収...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...ベナを見た途端に少し紅潮した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...波の音とうちよせる潮のとどろきが消えたようであった...
本庄陸男 「石狩川」
...潮見崎(しほみざき)? うむ...
牧野信一 「環魚洞風景」
...するとすぐ私の足もとから引いて行った潮水(しおみず)はまた巻(ま)き返(かえ)して波になってさっとしぶきをあげながらまた叫(さけ)びました...
宮沢賢治 「サガレンと八月」
...十一 金銀の舟香潮(かしお)は浅ましい姿になって...
夢野久作 「白髪小僧」
...潮田又之丞が見え...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...鳥居の下から舟を雇つて潮來へ向ふ...
若山牧水 「水郷めぐり」
便利!手書き漢字入力検索